揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#522 道 程
占星術も四柱推命も、生まれた日時によってその人の本質と運命が決まると言っている。宇宙に深くて大きな流れがあるのならば、そこに舞い降りた小さな命はその流れに翻弄されるしかないことは想像がつく。が、流れの中で見るもの聴くものをどう感じるか。その傾向、つまり感受性は、占星術や四柱推命に依らずとも、生まれた季節に左右されるような気がしていた。
占星術も四柱推命も、生まれた日時によってその人の本質と運命が決まると言っている。宇宙に深くて大きな流れがあるのならば、そこに舞い降りた小さな命はその流れに翻弄されるしかないことは想像がつく。が、流れの中で見るもの聴くものをどう感じるか。その傾向、つまり感受性は、占星術や四柱推命に依らずとも、生まれた季節に左右されるような気がしていた。
十一月の初頭は、この近畿地方の中山間部では朝夕が冷え込み始め、紅葉が始まり、日が短くなったことを実感し、暖房を入れ始める頃だ。初秋に感じた正体不明の寂しさはいつの間にか消え去り、代わりにすべてが休息へと向かうときに感じるある種の安らぎに満たされ始める。
空模様はたいへん移ろいやすくなり、朝晴れていたかと思えば、昼を過ぎればおだやかな雨が落ち始め、夕方には何ごともなかったかのように青空が広がるというような日が多くなる。
この季節、午後には驟雨が舞う中に薄陽が射すことがよくある。風は凪ぎ、空を覆う灰色の雲の所々から、光のカーテンのような陽が射してきて驟雨に反射する。そんなとき、地上の喧噪にも関わらず、世界は静寂に包まれるような気がする。そしてその静寂と大空の光と水のドラマの彼方には、永遠が見えるような気さえする。
この季節は、一年でいちばん虹が現われやすいように思う。驟雨と薄陽が大空のキャンバスに描く光彩は、午後三時頃にこつ然と現われる虹の前奏曲だ。静寂の彼方に永遠を見るとき、虹は彼の世界と此の世界をつなぐ架け橋として現われるかのようだ。
いや、「かのようだ」ではないのだろう。何もなかった宙空に、七色の極彩色のアーチが、立体的な奥行きときめ細かな質感を伴ってこつ然と現われるとき、人はこの世がいくつもの次元が重なって出来ていることを知る。それはふだんは見えないある次元が、その存在を知らしめる一瞬なのだ。
生の流れの中で見るもの聴くものをどう感じるか。虹を単なる気象光学現象だと見ることもできるし、そこになんらかのメッセージを見ることもできる。何を信じ何を信じないかと言う前に、何を感じるか。心の表面に立ったほんの些細なさざ波を針小棒大に取り沙汰することは、心の貧しさを吹聴するようなものだ。そうではなく、心のドキュメントにどう向き合い、どう対処するか。何かに自分の心が動かされたとき、その動きを太陽のごとくにリアルに感じ、その熱と光を一身に浴びるために戸外へ飛び出すがごとくに現実的に対処できるかどうか。
「信じる」とは、不安定から逃げ出そうとする心の働きだ。「信じない」とは、他に信じているものがあるということだから、信じることと同じだ。見たものを見たままにしておくこと、わからないものをわからないままにしておくこと、そして心の声を聞き逃さないことこそが、真の雨乞い師への道程の歩み方のように思う今日この頃。晴れとも雨ともつかない不安定な空模様と共にあることができるかどうか。
五年前の十一月。現在の住処を初めて見に来たとき、ここへと至る途上とここに到着してから、計四本の虹を見た。歓迎のアーチをくぐりつづけてたどり着いた家だという気がした。今年は、初めてのお米作りを進める中で、これまた初めて見た環天頂アークこと逆さ虹に大きな危機を救われた。雨乞い師見習いのワタシに、虹はこれからも行く手を指し示しつづけるのだろうか。
十一月初旬。すべてが休息へと向かい始める季節。ワタシはこの季節に生を受けた。ワタシが晴れとも雨ともつかない不安定な空模様の中に永遠と美を感じるのは、この季節に生まれたからのような気がしている。初めて全身で感じたこの世界はこの季節だった。この世とはこういうものなのかという驚きと喜び。それが、今に生きているのではないだろうか、と。
で、ワタシが生まれたその日も、天にはたくさんの虹が出てワタシを祝福していたにちがいない。ちがいないと言ったらちがいないのだってば。
空模様はたいへん移ろいやすくなり、朝晴れていたかと思えば、昼を過ぎればおだやかな雨が落ち始め、夕方には何ごともなかったかのように青空が広がるというような日が多くなる。
この季節、午後には驟雨が舞う中に薄陽が射すことがよくある。風は凪ぎ、空を覆う灰色の雲の所々から、光のカーテンのような陽が射してきて驟雨に反射する。そんなとき、地上の喧噪にも関わらず、世界は静寂に包まれるような気がする。そしてその静寂と大空の光と水のドラマの彼方には、永遠が見えるような気さえする。
この季節は、一年でいちばん虹が現われやすいように思う。驟雨と薄陽が大空のキャンバスに描く光彩は、午後三時頃にこつ然と現われる虹の前奏曲だ。静寂の彼方に永遠を見るとき、虹は彼の世界と此の世界をつなぐ架け橋として現われるかのようだ。
いや、「かのようだ」ではないのだろう。何もなかった宙空に、七色の極彩色のアーチが、立体的な奥行きときめ細かな質感を伴ってこつ然と現われるとき、人はこの世がいくつもの次元が重なって出来ていることを知る。それはふだんは見えないある次元が、その存在を知らしめる一瞬なのだ。
生の流れの中で見るもの聴くものをどう感じるか。虹を単なる気象光学現象だと見ることもできるし、そこになんらかのメッセージを見ることもできる。何を信じ何を信じないかと言う前に、何を感じるか。心の表面に立ったほんの些細なさざ波を針小棒大に取り沙汰することは、心の貧しさを吹聴するようなものだ。そうではなく、心のドキュメントにどう向き合い、どう対処するか。何かに自分の心が動かされたとき、その動きを太陽のごとくにリアルに感じ、その熱と光を一身に浴びるために戸外へ飛び出すがごとくに現実的に対処できるかどうか。
「信じる」とは、不安定から逃げ出そうとする心の働きだ。「信じない」とは、他に信じているものがあるということだから、信じることと同じだ。見たものを見たままにしておくこと、わからないものをわからないままにしておくこと、そして心の声を聞き逃さないことこそが、真の雨乞い師への道程の歩み方のように思う今日この頃。晴れとも雨ともつかない不安定な空模様と共にあることができるかどうか。
五年前の十一月。現在の住処を初めて見に来たとき、ここへと至る途上とここに到着してから、計四本の虹を見た。歓迎のアーチをくぐりつづけてたどり着いた家だという気がした。今年は、初めてのお米作りを進める中で、これまた初めて見た環天頂アークこと逆さ虹に大きな危機を救われた。雨乞い師見習いのワタシに、虹はこれからも行く手を指し示しつづけるのだろうか。
十一月初旬。すべてが休息へと向かい始める季節。ワタシはこの季節に生を受けた。ワタシが晴れとも雨ともつかない不安定な空模様の中に永遠と美を感じるのは、この季節に生まれたからのような気がしている。初めて全身で感じたこの世界はこの季節だった。この世とはこういうものなのかという驚きと喜び。それが、今に生きているのではないだろうか、と。
で、ワタシが生まれたその日も、天にはたくさんの虹が出てワタシを祝福していたにちがいない。ちがいないと言ったらちがいないのだってば。
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管理人について
HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
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