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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
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#443 お手植え

 全国のみなさま、わたくしこのたび、生まれて初めて田植えをしましたっ・・・と叫びたくなるほど、きょうの初めての田植えは、こと自分の人生においては快挙だったと思う。意外に淡々と進めたような気もするが、ときどき知らずニマニマしている自分もいた。その心地よさと充実感は時間と空間を超え、田植えという食糧生産活動を、夢があふれるパラダイス作りに変えてしまった。

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 思えば昨秋、まったく思いがけなくお米作り計画が持ち上がり、冬の草刈りと排水溝掘りから始まったマイ田んぼ。よくぞここまで来れたものだ。まだひと粒も穫れていないが。

 田んぼの温かい水の中には、ますます生き物がふえてきた。みなさんちょっとごめんよ、てな感じで、苗をつまんでは植えていく。水生生物の仲間になった気分だ。土と草だけの畑とはまたちがった、未体験の自然との一体感に満たされる。まだひと粒も穫れていないが。

 ここ数日の水中の大きな変化のひとつは、数えきれないほどのタニシの子が湧いてきたことだ。すべてがタニシのつぼ焼きに見えてきた。興奮ものだ。早く大きくなってくれ。これでドジョウでも増えてくれれば、マイ田んぼはまさにパラダイスだ、ってか。お米作りはどうなったんだよ。

 さて、誰でも一度は、昔の田植えの様子、またはその映像を見たことがあると思う。もんぺにすげ笠姿の裸足の人々が、ひざの下まで水につかって、放り投げられてくる稲の苗の束を上手に受け取って腰に差し、数本ずつを抜き取っては、指先でつまんでちょんちょんと、軽快にリズミカルに植え付けていく。が、初心者の実態は、そのようなものとはかけはなれていた。

 苗を三本ずつつまんで、ぎこちない手つきで泥の中に植え付けていく。たびたび泥に足を取られる。おまけに、耕耘機などで耕していないマイ田んぼはデコボコだ。で、適切な深さと固さでないところには、固めの土で団子を作って、その中に苗を入れて泥の上に定着させるという技を編み出した。編み出したのは快挙だが、手間がかかる。これでいいのだ。時間を超越するのだ。

 手植えする場合は、ヒモを引いたりハシゴを利用したりして、苗をまっすぐ等間隔に植えやすくするのが昔ながらの手法だ。が、でこぼこで草ぼうぼうのマイ田んぼでは、それはほとんど無意味だ。だから、おおまかな直線上のここと思うところにテキトーに植え付けていった。ぐにゃぐにゃだ。これでいいのだ。空間を超越するのだ。

 そして、水中にはたくさんの水草の苗が見える。そんなわけで、ワタシがイメージしているマイ田んぼの近未来図は、水草が生い茂りミズスマシやドジョウやカエルが泳ぐ中にたくさんの稲がたくましく乱立している、というものだ。想像するだけでわくわくしてしまう。ひと粒も穫れてないのに。

 こんなに楽しい作業を機械にさせるヤツはバカだ、と思ったが、これは人には言えない。
 また、水草も水生生物もカエルもヘビも鳥たちも、ここが居心地が良いからこそ集まってくる。みんなワタシと同じように感じている。そして、みんなが支え合ってパラダイスを作る。そんな仲間たちを排除しようとするヤツはバカだ、とも思ったが、これも人には言えない。

 こんな調子だから、ワタシとよく知ったご婦人は、ひとつまみの苗を植えるのに1分以上かかっているじゃないか。まるで天皇陛下の田植えだ。結局ふたりで5時間近くかかって植えたのは、一畝=10m四方にも届かない。先は長い。つまり、楽しみもまた長い。
 われわれの後から、近くの田んぼでTさんが田植機で田植えを始めた。帰り道、Tさんは一反以上の田植えを一人でさっさと済ませて、とっくに帰ったあとだったとさ。

 オタマジャクシが泳ぐ、泳ぐ。
 ↓

 おしまい。 
09.05.31 記 
一日目の成果。中ほどから上半分にちょぼちょぼと見えるのが植えた苗。
これから手前の方にも植えていく。
両端に青々と茂っているのは自生しているヒエ。
田植え一日目
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管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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