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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#556 家 族

 楽器愛好家は、自分の家の中で好きなときに好きなだけ音を出せる環境を持っている人はごく少ない。だから、当人にとっては至福のひとときである練習を、家族にいやがられることが多い。ほとんどの愛好家は、家族の冷たい視線ときびしい批評にさらされながら、愛する楽器を「奏でる」という大切な時間を過ごす。

 発表会の直前などは、愛好家が家族にもっとも嫌われる日々となる。家族は、追い込みの練習を許さざるを得ない上、主婦業や家族への奉仕・サービスをないがしろにされる場合もある。もちろん、当人は発表会が終わればその埋め合わせをさせられるのだが、とにもかくにも、演奏が成功するかどうかは、家族の協力によるところが大きい。

 そのご家族。ふだんはたいてい、愛好家さんの専属評論家乃至コーチとなっている。
「その音、合ってないんじゃない?」
「足踏みはしない方がいいぞ」
「もっと情感を込めて!」
 特に、息子や娘は手厳しいようだ。
「おかあさん、音が狂ってるっ」
「なんで同じところを何度もまちがうんだよっ」
「その仕上がりで、あさって、ほんとに発表会なの?」
「センセイは何を教えてるんだよ」
 はい、申し訳ありません。

 が、ときには家族から励まされたりもする。出番前夜は落ち着かない出演者さんをそっとしておき、言いたいことがあれば黙って聞いてあげ、当日は寝坊しないように気をつけ、忘れ物がないか確かめ、笑顔で送り出す。コンサートには家族総出で応援に来てくれる。親戚一同から仲人まで駆けつける。終わってからは、あそこがダメだった、もっと練習しろなどと笑顔で言う。

 去る12月20日に行なわれた、わがオカリナ倶楽部・夢見るガチョウの合同発表会「山の音楽会」には、毎年のように初参加の人がある。今月のレッスンで、初参加だったある人から、山の音楽会前日にご家族とかわした会話について話を聞いた。
「わたしは、全然アガリませんでした。家族に『どうしたらアガラナクなるかなー』って相談したら、『下手は下手なりに一生懸命吹けばそれでいいんじゃない? うまく吹こうとするからアガルんだよ』と言われました」
 この人はこうつづけた。
「アガッテしまうと失敗することがわかったから、アガラなくなりました」

 まことに、センセイはご家族にはかないませぬ。

 おしまい。 
10.01.12 記 
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管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
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非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動歴/揚琴、27年。オカリナ、16年。
活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「Contact」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

京都府下農村在住。
雨乞い師見習い。
自然農見習い。
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