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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#496 百 芸

「一芸は百芸に通ず」という言葉がある。この言葉は、芸事や技術の修得の仕方、表現や製作の仕方には、相通じるところが多いことを言い表している。修行マニア・修行フェチであり、職人に憧れてもいるワタシは、どことなく修行っぽく職人っぽい香りがするこの言葉が好きだ。好きだと言ったら好きなのだっ。

 楽器の演奏について語ったり教えたりする際、ワタシはよく料理に例える。

「料理の第一歩は素材選び。演奏では選曲」
「味付けの基本は塩味。演奏ではリズム」
「味付けの次のステップは出汁の取り方。演奏では美しい音色と正確なピッチ」
「そして包丁の技。演奏では運指」
「最後は盛りつけ。演奏ではフレージング(歌い回し)」

 てな感じだ。目に見えない部分から、次第に目に見える部分へと表現が進んでいく過程もまた、料理と演奏に共通している。
 で、ワタシは、演奏を通して料理を見ているとも言えるし、料理を通して演奏を見る場合もある。いずれにしても、互いに共通点を見いだすことで、それぞれの作業がいっそう深まると感じてきた。相乗効果ってやつだ。

 ワタシのオカリナの生徒さんのひとりに、小説や俳句を書き発表している人がいる。きょうこの方から、参加しておられる同人の最新の同人誌を進呈された。そこには、このSさんの作品がいくつか収録されていた。そのひとつの短文「シンプル イズ ザ ベスト」の中で、Sさんはご自身にとってのオカリナ演奏と文章をつづることの共通点に触れておられた。一部を紹介させていただく。

「オカリナの構造は単純そのもので、粘土で形成した空洞の容器に空気穴をあけただけの、原始的な楽器である。美しい音色は自分で作り出していかねばならない。一音一音紡ぎながら美しい旋律を創り上げていく行程は、エッセーや小説を書く作業に似ているかもしれない。言葉を紡ぐか音を紡ぐかの違いこそあれ、丹念に織り上げていくというか、作り出す作業が私は好きなのだと思う」

 Sさんが感じておられるオカリナ演奏と文章を創ることとの共通点は、ワタシの感じ方と大いに重なる。ワタシの場合はオカリナが主でこうして文章をつづることが従という位置づけで、Sさんとはちょうど反対だ。だから、文学というフィールドに立っている人から、オカリナに対してのこのような見方を文章にて示していただけることは、たいへんうれしくまた興味深い。Sさんは、オカリナと文章の両方を手がけることで生まれる相乗効果を感じておられるにちがいない。

 ワタシのバアイ、音楽の方法論や音楽で培った感性を通していろんなことに関わる傾向が強いから、ワタシにとっての「一芸」とは音楽で、料理や文章やお米作りが「百芸」であると言える。音楽、料理、文章、お米作り・・・まったく、みんな同じだと感じる。
 短い人生、百もの芸にたずさわることはまず無理そうだが、たとえ「百芸」がたったひとつでも、一芸を百芸に生かし、逆に百芸を一芸に生かすことで生まれる相乗効果の有る無しは、人生にとても大きな影響を与えるように思える。
 で、「百芸」は必ずしも「芸事」である必要はないだろう。日々の暮らしそのものこそ「百芸」ではあるまいか。

 余談だが「百姓」とは百の作物を作れる人のことだそうで、これは「一作は百作に通じる」という例えであるフシが伺える、とさ。

 おしまい。 
09.09.16 記 
なんでしょう? 布袋さんの木像のお腹でした。
布袋

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巴だ リョウヘイ
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職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
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自己紹介:
 
演奏活動歴/揚琴、27年。オカリナ、16年。
活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「Contact」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

京都府下農村在住。
雨乞い師見習い。
自然農見習い。
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