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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
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#626 乗ってみよ

 日本人は繊細だから、車に対しても注文が多い。ネットでユーザーのレビューを見てると、走行性能や乗り心地や操作性だけではなく、やれカップホルダーの位置がどうの、パワーウィンドウの動くスピードがどうの、各種装備品の使い勝手がどうの、シートの材質がどうの、カーステの音質がどうのと、まことにきびしい。ときどき、もうちっと自分で工夫せーよ、と言いたくなる。

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 そんな日本の繊細なユーザーの要望に細やかに応えつづけることで大きく成長した自動車メーカーがいくつかある。ワタシのきのうまでの愛車も、そんなメーカーのひとつが作った車だった。が、それとてすでに時代遅れ。耐久性は抜群だったが、装備の使い勝手とエクステリアとインテリアはもはやひと昔前のもの、いや、前世紀の遺物なのだそうだ。悪かったなっ。

 日本の繊細なユーザーの要望に細やかに応えてきたメーカーによって、ユーザーはますます言いたい放題言うようになる。過保護に育てられた子どもはますますわがままになっていくようなものだ。

 そんな中で、車の本質を第一に作りつづけている日本車メーカーもある。そんなメーカーの車は、ユーザーにこびない。性能第一の車は、他社とは逆にユーザーを選ぶかのようだ。
 そのような車作りは、決してメーカーの自己満足ではない。一般人が乗る車としての性能を突き詰めれば、それは「安全」に行き着くからだ。自動車メーカーが中心に据えるべき精神は「安全第一」であってほしい。そして、自動車の安全は何によって保証されるかと言えば、基本走行性能と車体の強さなのだ。

 てことで、このたびのワタシは、ワタシの仕事の大きな部分を占める「移動」を任せる新しい相棒に、基本走行性能第一のメーカーの作による車を選んだ。選んだと言うより、出会ったという感じだな。REUSE だから。
 初めて乗ったきのうは、市街地を出ていきなり険しい峠道に入り、その先はのんびりした田舎道から大きな川沿いの伸びやかな国道まで一気に走った。きょうは高速道から山中のワインディングロードから大阪市内の渋滞まで幅広く走破。彼はどんな路面状況でもどっしりと走り、どんなカーブでも小気味良く曲がり、あらゆる場面で確実に止まった。

 きのうときょう、計250km走ってみた印象は、ワタシにはまだまだ手に余る車だというものだ。ワタシから見れば、まさに人を選ぶ車だ。基本性能の理解、この車に合った運転技術の修得、使い勝手が良くないとの評判の装備を使いこなすこと(浦島的ワタシにとっては必要十分だが)などにおいて、ただ慣れるというだけではこのたくましき相棒とはうまくやっていけないような気がしている。ワタシ自身の内に眠る包容力、冷静で果敢な判断力、鷹揚でいてスキのない構え、緻密でいて大胆な行動力、いざというときの瞬発力・・・乗りこなすには、こういったところを磨くことを求められているように感じる。へんたいだ。
 それでいて、前愛車との別れによる傷心癒えぬうちから、すっかり惚れ込んでしまっている。罰当たりだ。

 ウチのよく知ったご婦人は、同乗してから30分後にはすやすやと眠ってしまった。
 ご婦人が新相棒に命名した。「Mr. Bean」となった。この車のデザインに関わった会社の名前で、ワタシの大好きな、イギリスの超ナンセンス喜劇俳優が演じた世界一おかしな男の名前でもある。

 これまで新しい車を手足のように乗りこなすには、だいたい三年はかかった。「馬には乗ってみよ。人には添うてみよ」という格言がある。「車には乗ってみよ」の精神で、Mr. Bean とも少しずつ仲良くなっていければ、それはよかった。

 おしまい。 
10.06.04 記 
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巴だ リョウヘイ
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職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
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自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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