#469 怪奇日食

#469　怪奇日食（※ 7/24加筆修正）

　雨乞い師見習いとしては大きな声では言えないが、皆既日食を見損なった。まあ、いいや。また２６年後にあるからな。それにしても、皆既日食というものは妙だ。妙すぎる。「太陽と月と地球が一直線上に並んだ際に、地球から見ると太陽と月がぴたりと重なる」のは、すごい「偶然」だって？？そんな偶然がこの宇宙であり得るものか。雨乞い師見習いはなんと見る。

　世界の人口をリアルタイムでカウントしているサイトがある。これによると、現在の世界の人口は６８億強だ。ということは、「あなたがワタシではなくあなたである確率」は、６８億分の１ということになる。
　・・・いや、ちょっと待て。こんな風に言えば「あなたがあなたではなくワタシである確率」なるものも存在することになってしまう。この世であなたがあなたではなくワタシであることなど、もちろんあり得ない。なぜなら、あなたがワタシであるときには、あなたはあなたではなくワタシになってしまうからだ。だから、「あなたがワタシではなくあなたである確率」を考えること自体が誤りであると言える。

　・・・そこのあなた、頭の上に、はてなマークが５本ほど見えてますよ。　「？？？？？」

　何が言いたいかというと、この世には確率を考えることが無意味な事象が無数にあるということだ。たとえば、川を流れる流木が流れに吸い込まれた後、Ａ点に浮かび上がる確率は何分の一か。こんなことは計算できない。なぜなら、川面にはＡ点以外の「無数の」地点があるからだ。無数とは、数に置き換えられないという意味だ。

　これ式で考えると、「太陽と月と地球が一直線に並んだ際に、地球から見ると太陽と月がぴたりと重なる関係が生まれる確率」など存在しないということになる。月の直径が何キロになるかには無限の可能性があるからだ。
　で、直径が現在の3,474kmになったのが確率計算外の出来事、すなわち偶然であれば、月の現実の大きさに多大な影響を受けているこの地球環境のすべても偶然の産物だということになる。が、普通人の感覚では、この世のすべてが偶然だとは考えられない。ということはつまり、月の直径の特殊さと、それによって起こる皆既日食という現象もまた偶然ではないんじゃないかってことだ。

　そもそも、無限の宇宙の中で、ふたつの、それもすぐ近くにある天体の位置関係と大きさが、これまたすぐ近くの第三の天体に対して特別な意味を持っていて、しかもその第三の天体には知的生命体が暮らしているなどということが、果たして偶然だろーか、と、まず素朴に思いませんか？

　太陽と月と地球の奇妙な関係は、この宇宙であなたがあなたであってワタシではないことと同様の「置き換え不能の属性」に分類されるべき事柄であると、ワタシは思う。

　ところで、月は人工の天体であるという説は、1970年に旧ソ連のふたりの天文学者によって発表された。月には太陽系の他の衛星と比較すると余りにも奇妙で不明な点が多く、それらの不明を一気に解決できる仮説として、この人工天体説が生まれたという。
　月が人工天体だとして、誰が、いつ、どこで、なんのために、どうやって作ったのか、なぜ、どうやって地球の軌道に乗せたのかなどの疑問に対しては、現時点では誰も答えていない。が、月人工物説はかんたんに捨ててしまってはつまらない。皆既日食の不思議を月の不思議とリンクさせて考えるというスタンスは、雨乞い師見習いとしてはきわめて自然だと思うきょうこの頃。

　雨乞い師見習いの論法によれば、太陽と月と地球の関係は、こうなる。
「あなたがこの世に生を受けたことはあなたの両親の意思による。この事実は、あなたが他の何ものとも置き換え不可能であり、あなたが存在することが偶然ではないことの証拠だと言える。それゆえに、太陽と月と地球の間にある特別な位置関係と大小関係が他の何ものにも起こり得ないものであるならば、そこにはなんらかの意思が働いているにちがいない」とさ。

　おしまい。　
09.07.23 記　

ふえつつあるオニユリ。

2009/07/24 (Fri) 自然・環境 TRACKBACK() COMMENT(0)