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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
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#449 半 夏 生

 いろんな花を育てている。といっても、観賞用の花の種を播いて水をやっているのではない。家の周囲にかってに生える野草のうち、気に入ったものだけを刈らずに置いておくだけだ。「分別草刈り」と呼んでいる。周囲の草を刈ってやると陽当たりがよくなるし、根っこも負けないのでよく育つ。水をやることもない。じゃ、育てているというのはウソだ。勝手に育っているだけじゃないか。

 今は、ミヤコグサ、ウツボグサ、ホタルブクロ、アザミ、ハハコグサ、野イバラ、シロツメクサ、アカツメクサ、ほか名前も知らない小さな黄色や紫の草花がたくさん咲いている。
 濃い黄色が鮮やかなミヤコグサはこのあたりではまったく見かけない。深い紫が心を安らげるウツボグサもウチのあたりでは絶滅危惧種だ。

 ウチのまわりが野草園になればうれしい。ワタシは植物を育てることは得意ではないのだが、この方法だったらいくらでも花をふやせる。食用になる野草のミツバもフキもセリもアサツキもアケビも、薬になるドクダミもゲンノショウコもヨモギも、畳表の材料まで、みんな勝手に生えている。
 土をしっかりと固め水を蓄えてくれる松も、穫りたての若葉が陶酔的な香りの山椒も、香水の原料にもされた忍冬(ニンドウ。スイカズラ)も、勝手に生えてきた。

 ときどき、山の植物が人の手によってやってくる。ギボシはMさんに苗をいただいてよく知ったご婦人が植えたものだが、めでたく花を付けた。山で助けた山椒と松の苗木も根付いた。アカツメクサもこのあたりでは見かけなかったが、峠の向こう側から種を採ってきて家の裏にテキトーに播いたら、近所にも広がりつつある。

 少し山の方へ行けばたくさん咲いているウノハナや、めっきり減ってしまったタニウツギは、ウチの周囲に生えたことはない。環境にたいへん敏感な植物なのだろう。

 ちょうど梅雨入りの頃、スイカズラがすっかり茶色くなり、ウノハナが盛りをすぎると、半夏生(ハンゲショウ)が白くなってくる。深山の渓流沿いに育つつる性植物だ。ドクダミの仲間だという。谷川が流れる音に包まれ木漏れ陽が射すしげみの中に、半夏生の白粉(おしろい)を施したような白い葉が百十幾枚も舞っている。木漏れ陽を受けた白い葉は妖しい輝きを放つ。
 葉の付け根に残る深い緑と紫色の葉柄が、白粉色の美しさを際立たせている。

半夏生。昨年T市で。
半夏生

 半夏生もウチでは育ちそうにない。そしてウチの周囲にもありそうにない。で、他所で生えているところをいくつか憶えた。すっかり魅せられているようだ。
 その場所は、オカリナのレッスンに行くときに車で通る道にある。毎月ある日にはそのうち二カ所を通る。国道9号線を挟んだ京都府側と大阪府側には、まだまだ半夏生が育つ環境が残っているのだ。いや、残っていると言って喜ぶこと自体が悲しいことだな。
 きょうはM市へと至る山中の峠で半夏生と一年ぶりの対面をした。ここでもT市でも、今年はまだ葉の緑色は淡い。が、次に通る来月には、林に舞うほとんどの白粉の葉は色変わりしているだろう。

 外来の野草は強い。あっという間に増えてしまう。誰にも止めることはできない。
 一方、国産の植物には環境の変化に敏感なものが多い。もちろん、それを「弱い」と言うのはまちがっている。風土に強く依存する生き方は当たり前の姿なのだ。

 で、こうした野山の草木の種のいくつかを運ぶのは、鳥たちだ。鳥たちは、歌声だけではなく、たくさんの花までウチに届けてくれる。
 というわけで、できるだけ放っておきさえすれば、かってにパラダイスができてしまうんだとさ。

 おしまい。 
09.06.13 記 
6月9日に同じ場所で。
半夏生半夏生

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演奏活動歴/揚琴、27年。オカリナ、16年。
活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

京都府下農村在住。
雨乞い師見習い。
自然農見習い。
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