忍者ブログ
揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
2017-111 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 prev 10 next 12
267  266  265  264  263  262  261  260  259  258  257 
#319 聖を絶つ

 山深い小さな里で暮らしていた頃、ある日近所のおばさんと子供の教育談義になった。おばさん曰く、
「なんで世の中のみんながみんな、社長にならんとあかんのや」
 深くうなずく。それからしばらくして亡くなったおばさんのこの言葉を、ワタシは大切に胸にしまっている。

チャイコフスキー国際コンクールというものがある。西洋クラシックのさまざまな楽器の若手を発掘して世界に送り出すという主旨の、世界的に権威のあるコンクールだ。日本の演奏家も、ピアニストの中村紘子さんを始め何人もが優秀な成績を修めてきた。
 このチャイコフスキー国際コンクールをN◯Kがニュースで報じるとき、必ず「音楽家の登竜門」という冠を付ける。正しくは「西洋クラシック音楽の超一流演奏家の登竜門」であるはずだ。それを単に「音楽家の登竜門」と呼ぶところに、この局の権威主義と無知をはっきりと見て取れる。音楽を志す者はすべてチャイコン優勝を目指すべし、とでも言いたげだ。そもそも音楽イコールクラシックと決めつけるなど、視野狭窄、無知蒙昧、傲岸不遜、支離滅裂、医食同源。

 料理の道を志す者は、すべてホテルOクラのグランドシェフを目指さねばならないのか。町の定食屋は存在価値がないのか。毎日おうちで心をこめたごはんを作ってくれる奥様方の料理は料理ではないのか。

『聖を絶ち、智を棄つれば、民利百倍す』

 偉くなろうとしなければ、かえって本当の幸せを手にすることが出来る、という老子の言葉だ。

 誰もに社長を目指させる社会では、当たり前の暮らしをすら維持できない人々が急増している。
 社員がいるからこそ社長でいられる。国民がいるからこそ政治家でいられる。生徒がいるからこそ先生でいられる。それを忘れて地位に安住し権威を頼る者が、世の中を上から見てこのような社会の仕組みを押し付けている。その仕組みが働いていれば、自身の地位はいっそう安泰だからだ。

 誰もが聖を絶ち智を棄てれば、すなわち偉い人になろうと思わなければ、もっと暮らしやすく平和な世の中になると、老子は教えている。

 高校の卒業文集のひとことコメント欄に「みんながんばって偉い人になってね」と書いた同級生がいた。彼は18歳にして、すでに悟っていたんだな。
 おしまい。 
08.09.25 記 
黄花秋桜
黄花コスモス

拍手[0回]

PR
NAME
TITLE
COLOR
MAIL
URL
COMMENT
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS
おしらせ
ライブ情報はホームページをご覧下さい。2017年5月14日に更新されました。
お問合せもホームページからしていただけます。
太 陽 暦
10 2017/11 12
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動歴/揚琴、27年。オカリナ、16年。
活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「Contact」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

京都府下農村在住。
雨乞い師見習い。
自然農見習い。
New Comments
※ 非公開を希望される方はその旨お書きください。
[07/17 Kitty]
[05/31 Kitty]
[04/17 Kitty]
[03/13 巴だ]
[12/08 栗美]
[12/06 巴だ]
[04/23 Kitty]
twitter
ブログ内検索
New Track Back
ようこそ
バーコード
"巴だ リョウヘイ" WROTE ALL ARTICLES.
PRODUCED BY SHINOBI.JP@SAMURAI FACTORY INC.
忍者ブログ [PR]