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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
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#515 労働歌

 ぽかぽか陽気のきょう。ひとりっきりになったお昼ご飯は、裏庭へお膳を持ち出して、温まった地べたへぺたっと座って食べた。と言っても、芝生など張ってあるわけではない。ウチの裏庭は四年前までは一面がむき出しの固い土で「火星」と呼ばれていたが、今ではやわらかく分厚い苔のカーペットがおおっている。

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 苔を育てるのは簡単だった。次々に生えてくるいろんな草を刈り、その場へそのまま敷いておくだけだ。荒れ地にはイネ科の細くて固い草がよく生える。刈って敷いておくとワラのようになり、適度に水分を保ってくれる。そうすると、勝手に苔が生えてくるのだ。
 むき出しの固い土をおおって表土を作るためだけに草を敷きつづけて二年目。思いがけず枯れ草の下にびっしりと生えた分厚い苔。どこにでも生えている普通の苔だが、そのふわふわとした感触とやわらかな緑色にすっかり魅了されてしまった。
昼ご飯
 よく乾いた一面の苔は、まさしく高級カーペットだ。芝生よりずっとやわらかくて温かくて気持ちがいい。ごろりと寝転ぶと、ふんわりと受け止めてくれる。難点はと言えば、やや水はけが悪いことだ。だって、苔だもの。

 きょうはひさしぶりに裏の空き地の草刈りをした。今年、十年近く使っていた草刈機を買い替えた。以前はループハンドルというタイプだったが、ダブルハンドルというタイプのものに替えてみた。と、なんだこりゃ、とってもラクチンじゃないか。腰を使うリズムも変わったように思う。

 草刈機を使うコツは、「腰で刈る」ことだ。草刈機を腕だけでコントロールしようとすると、すぐに疲れてしまう。上下左右の運動も方向転換も、すべて腰をうまく使って行なう。
 ぽかぽか陽気のせいか、気がつけば鼻歌が出ていた。それは、腰を使って草を刈るリズムに合わせて自然に出て来た歌だった。それはなんと、スイング系のジャズだった。テンポは120。
 歌といってもメロディーがあるわけではなく、フォービートのアドリブのベースラインが「ボン、ボン、ボン、ボン」とつづくだけだ。いつのまにか、ベースラインに合わせて腰をふりふり踊りながら草を刈っている。

 ダブルハンドルの草刈機のリズムがスイングジャズだとは思いもよらなかった。古来、人々は様々な労働のリズムに合わせて歌を作り、みんなで歌ってきた。てことは、草刈り的4ビートは、立派な労働歌ではないか。ずいぶん意外な取り合わせだったが、確かにノって作業ができる。
 試しにタンゴの「ラ・クンパルシータ」に合わせてやろうとしたが、少々ぎくしゃくしてしまった。「リベルタンゴ」はなかなかいいぞ。
 ロックンロールでは作業が雑になる。ミディアムテンポのロックもダメ。どうも縦ノリ8ビートは腰の複雑な動きで刈る草刈りには単調すぎる。
 レゲエは、草刈り鎌向きだな。
 ゆったりしっとり系の歌曲はダメ。気持ちが平和になりすぎて、野蛮な草刈りには向かない。
 クラシック系もダメ。フォーレやレスピーギの曲では一点をぐるぐる回るだけで、ドビュッシーではそこから一歩も動けなくなってしまい、草刈りにならなかった。
 が、ベートーベンは合うやもしれない。交響曲第五番の第二楽章の、牧歌的情景から一気に激しく高揚する展開。今度試してみよう。・・・そこらじゅう、デコボコのムラだらけになったりして。

 おしまい。 
09.10.22 記 
ダブルハンドルの草刈機
草刈機
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管理人について

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巴だ リョウヘイ
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職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
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自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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