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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#514 六段活用

 マイ生徒さんたちがあんまりアガル、アガリたくないと言うものだから、こっちまでアガリ症になっちまいそうだ。ガチョコンの前後には、みんなの会話は「アガらない」「アガるとき」「アガる」「アガれば」「アガれ」てな風に、アガルの五段活用ばかりとなる。「もっとアガれ」などと言うのは意地の悪いセンセイだけだが。そのセンセイも、このたびまたまたキンチョウを体験した。

 前便で書いた丹後の宝珠寺での奉納演奏。ほのぼの演奏というわけにはいかなかった。なにせ、あの入魂の、全国初の陶の曼荼羅のご開帳の場だ。ただでさえキンチョウする。それに加えて、なかなかきびしい状況が待っていたのであったのだった。

 当日の演奏は午後7時30分から。が、夕方に昔の和尚さんの百回忌法要が執り行われる。12時に現場に到着し、演奏準備が終わったのが1時40分頃。昼食を摂った後は、本番まで待ち時間だ。長いなー、何をしてようか・・・てな気持ちの余裕はない。前日からすでにキンチョウしていたワタシ。本番までまだ5時間余りあるとはわかっていても、キンチョウは高まるばかり。

 ワタシのバアイ、キンチョウに逆らわず、キンチョウするにまかせる。どうせどこへ逃げても、緊張は着いてくる。この日も、緊張と連れ立って少し散歩をした。何度も深く大きな息をしながら歩く。ばくばくする鼓動を感じながら雲を見上げる。無意味に歩き回る間、本番の様子のイメージが頭から離れない。
 ずいぶん遠くまで来てしまった。広い空の下に連なる小高い丘の中腹のお寺の屋根が小さく見える。境内に立てられた吹き流しがそよ風にはためいている。静かな夕方だ。
 で、お寺にもどった頃には、すっかりくたびれていた。控室で横になると、うとうとしてしまった。緊張人間、居眠る。ここはどこだっけ。きょうは何をしに来てるんだっけ。あの丹後の海の家はいずこに。どうすれば稲の直播きは成功するか。・・・頭の中はどんどんシュールになっていく。

吹き流し

 目覚めた頃、夕食が運ばれて来た。数年前まで演奏前には一切食べなかったが、近ごろは終了後の体力回復のことを考えて、集中力が落ちない程度に少し食べることにしている。目の前の美しいお料理、半分ほどいただく。

 7時。着替える。開眼法要が始まったので、本堂へ向かう。キンチョウはもはやワタシの一部だ。意味ありげにうろうろして出番を待つ。緊張人間改め、不審人物だ。

 待ち時間が長い場合、移動や準備の疲れを取れるというメリットもあるが、休みすぎて肝心の本番でテンションが上がらないという失敗をすることがある。逆にキンチョウしつづけすぎると、いたずらにスタミナを消耗して、本番で集中力が持続しない。キンチョウの維持の加減がむずかしい。

 キンチョウを上手に加減して維持する方法は、ない。結局いつも、キンチョウするにまかせる。ただ、いつも試みることは、演奏会場を外から見ることだ。会場をこの広い世界の中に置いて見る。すると、自分のキンチョウがとてもちっぽけなものに思えてくる。そして、どうせ辛い思いをするんだったら、この場所から世界中に向けて音楽を発しようという気持ちになる。すると、キンチョウに負けなくなる。キンチョウをパワーに変えることができる。

 何度も何度も書いてきたけれど、キンチョウとアガルとはちがう。「アガらない」「アガるとき」「アガる」「アガれば」「アガれ」の五段活用を超えて六段目に至る道はいずこに。

 おしまい。 
09.10.20 記 
お寺の境内のツワブキ
ツワブキ

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巴だ リョウヘイ
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揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
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自己紹介:
 
演奏活動歴/揚琴、27年。オカリナ、16年。
活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「Contact」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

京都府下農村在住。
雨乞い師見習い。
自然農見習い。
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