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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#158 ハレきわまれば

 きのう、わがS八幡宮で秋祭が行なわれた。まことに昔ながらの姿の神社で行なわれる昔ながらの祭だが、かつては人と露店であふれていたと言われる長い参道が、今や入口の鳥居の下から突き当たりが見通せるありさまだ。
 とはいえ、村の衆の意気込みは素晴らしく、村中総出での参道の草刈とそうじの日などを経て、今年も収穫を感謝し、労をねぎらいあう場は健在だった。山車もししまいも天狗も悪ガキも元気そのもの。

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 祭の終わりに、拝殿前の広場に集まった皆の衆を前に、深紅の礼装の宮司さんが「メガホン」でお話しされた。
 神様はにぎやかなことが好きなので、お祭を大いに楽しもう、そして、お祭のように人々が神様のそばに集う時間を「ハレ」、われわれが日々の暮らしを営む時間を「ケ」というとのお話だった。

 お天気の「晴れ」はもちろん「ハレ」に由来するが、晴れた日ばかりでも困る。そもそもは神様とはありがたい存在ではなく、自然を荒ぶらせ祟りをなす厄介な存在であったとも言う。それゆえに人々は神を怖れ、「祀り」が欠かせなくなったのだ。してみれば、雨乞い師とは人の側に立って、怒って雨をふらさなくなった神様をまぁまぁまぁとなだめる役目であると言えるのかもしれない。これぞ正義の味方。

「晴れの日」「晴れ姿」「晴れ舞台」「晴れ着」など、「ハレ」に由来する言葉は多い。そしてハレの場には必ず多くの人が集ってきた。また、古来ハレの日は暦の上で定められていた。現代ではそれらはほとんど忘れ去られ、あるいは忘れ去られないまでもその意味を失いつつある。
 ハレの場には人が集うのであれば、逆に言えば人が集う所がハレの場なのだろうか? そうかもしれないし、そうではないようにも思える。いずれにしても、暦がただの数字の羅列になり、聖地がただの観光地になりつつある今、ハレの意味を再確認し、再定義する必要があるのではないか。さもなくば、われわれと神々との接点は、永遠に失われてしまうだろう。

 おしまい。 
07.10.22 

こどもたちがかつぐ「花みこし」
花御輿



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「ハレ」と「ケ」
以前読んだ本の中に、「ハレ」と「ケ」について書かれており、その時初めて「ケ」と言うものを知りました。えっ?どんな字をかくのって思い、辞書で調べ、あまりに複雑だったので、パソコンで検索して200ポイントくらいにして見たのを思い出しました。(老眼なもので)昔は生活のなかに本当にメリハリがあったのですね。
のんべんだらりと過ごしていてはいけないのですね(笑)何事にも緊張と緩和?
それと、鹿の歌をもう一首
「世の中よ 道こそなけれ 思いいる 山の奥にも 鹿ぞなくなる」
9月頃でしたか、「雄鹿の遠吠えが始まりました」と書かれていたのを見た時、思い浮かんだのが「奥山に・・・」でしたが「世の中よ・・・」の歌も好きです。以前、T氏から友枝さんのCDに鹿の声が入っているのがあると教えて頂き、一度聴かせて頂いたことがあります。(記憶違いでなければ・・・虫の声だったかな?)

ハナ EDIT
at : 2007/10/23(Tue) 12:46:48
Re:「ハレ」と「ケ」
ハナさま

コメントありがとうございました。
「世の中よ・・・」の歌は掛け言葉入りで意味深いですね。
道を求める古人の思いが伝わってきます。
で、ワタシの鹿の声入りのCDはすでに廃盤・幻の名盤・殿堂入りとなりましたが、全編に虫の声も入っていました。
だからハナさんの記憶違いではないですよ。
あの鹿の声は、以前住んでいた山里のウチの前で録音したものでした。
今はあのときほど近くで聴くことは叶いません。
その分、作物の被害もないのですが。

巴だ 
at : 2007/10/23 13:40
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管理人について

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巴だ リョウヘイ
性別:
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職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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