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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
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#645 距 離 2

 今W杯の最優秀選手に、ウルグアイのフォルランが選ばれた。準決勝での漆黒の宇宙空間に一筋の輝ける弧を描く彗星のようなミドルシュートが忘れられない。ウルグアイの試合をそれまでひとつも見てなかったことが悔やまれた一瞬だった。その思いは、フォルランの受賞でいや増した。彼はきっと、ウルグアイによって育てられ磨き上げられた、ウルグアイの魂そのものであることだろう。

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 南米のサッカーは、世界のサッカーシーンにおいてヨーロッパと勢力を二分している。前便でお伝えした asahi.com の報道は、南米の雄アルゼンチンの少年サッカーシーンにもふれていた。

- - アルゼンチンでは、8歳の少年が自分のポジションの役割を意識しながらプレーしているという。勝つための工夫として当たり前にやっているそうだ。指導者は目の前の試合に勝つためではなく、大人になったときに生かせる勝ち方を根気よく教えているともいう。- -

 日本の8歳の楽器少年は、自分のパートの役割を理解し、意識して演奏しているだらふか。日本の指導者は、楽器少年が大人になったときに生かせる演奏と練習方法を根気よく教えているだらふか。街の大人向け音楽教室の指導者は、妙齢の楽器愛好家が何歳になっても楽しめる演奏といつまでも上達できる練習方法を、つまり基礎を、根気よく教えているだらふか。

 W杯のたびに、日本と世界の距離について取り沙汰される。回を重ねるごとに、その距離は縮まってきたと言われる。それはおそらくその通りだろう。が、日本と世界を比べるとき、積み重ねてきたものの違いに気づかなくてはならないということを、前述の皆川氏の話は示している。
 そして、積み重ねで重要なのは、かける時間ではなく「積み重ね方」であると、皆川氏の話は暗示している。誤った認識、未熟な方法論に従っていては、いくら時間をかけた所で成果は望めない。

 しかも世界一になるには、他の追随を許さない何かを持っていなければならない。今日の世界のサッカーの主流に乗り遅れ、なかなか追いつけそうにない日本ではあるが、独自のスタイルを持っているという点については評価されて良いと思う。岡田監督は今W杯開催前に述べた。
「サッカーがチームスポーツであることを示したい」
 パラグアイ戦敗退後のインタビューではキャプテン長谷部が「我々の強みはチームワークだ」と言った。これこそ日本サッカーが磨き上げ続けるべきスタイルではなかろうか。それはきっと、未来において世界標準となりうる普遍性を内包している。

「チームワークサッカー」は、スペインに代表される「パスサッカー」とは似て非なるものだ。パスサッカーは一つの戦術であるが、チームワークサッカーは、言わば「アンチ戦術」なのだ。
 チームワークサッカーでは、個人と全体は完全に融合している。ピッチでの動きのみならず、メンタルも完全にかみ合い、補い合い、共有されているのだ。それは没個性ではなく、強い個性が溶け合いあった結果としての「超個性」だと言える。それゆえに融通無碍であり、あらゆる戦術に対抗でき、呑み込み、さばくことができる。その戦いぶりは、まるで相手の力を利用して相手を投げ飛ばす合気道のようでもあり、相手の動きに合わせて抜刀して斬り倒す居合い斬りのようでもある。
 またチームワークサッカーは、他者と喜びも痛みも共有できる。己という意識が無いがゆえに、敵の素晴らしいプレイに対しても、我がことのように賞賛できるサッカーである。

 ・・・勝手に夢を描いているにわか評論家。早く四年経たないかなー。

 おしまい。 
10.07.14 記 
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管理人について

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巴だ リョウヘイ
性別:
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職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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