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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
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#395 エンピツノススメ

 鉛筆が好きだ。2Bの鉛筆はワタシには欠かせない。書きやすいし読みやすい。そして鉛筆を削るのが大好きだ。ナイフで鉛筆を削るとき、なんとも言えない安らぎと充足感がある。なのに、世の中では鉛筆はマイナーになってしまっている。が、このたび鉛筆の復権を告げるにちがいないうれしい出来事があった。

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 加藤久仁夫監督が、アカデミー賞短編アニメ賞を受賞した。加藤氏は作品をすべて鉛筆で描く。受賞作「つみきのいえ」も、鉛筆独特のやわらかなタッチで独自の世界を描いている。つみきのいえに描かれている異国の風景には、いつか夢で見たようななつかしさがあり、ワタシの心のいちばん深いところにある記憶と共鳴を起こした。

 鉛筆の魅力は、木の感触が指先になじみ、力強いタッチから繊細なタッチまで表現でき、しかも書き直しができることだ。そしておまけとして、鉛筆を削ることの楽しさがある。加藤監督はまだ31歳。新しい世代にも鉛筆の魅力を伝えてくれるのではないかと期待している。

 鉛筆がいやがられる理由はいくつかある。
 たぶん最大の理由は、削るのが面倒なこと。まっさらの削ってない鉛筆を見ただけでパスする人は多いと思う。昔はみんなナイフで削っていたのが、手で鉛筆自身をくるくる回す鉛筆削りが生まれ、それがハンドル式の鉛筆削りに改良され、さらには電動鉛筆削りが考案された。そしてその後は、小学生でもシャーペンを使うようになった。こうなると、ナイフで鉛筆を削るなどという作業はほとんど特殊技能もしくは伝統の技だ。
 もうひとつは、消しゴムのカスが出ることだろう。消しカスはビニール系のゴミだから、ウチのようにゴミの分別収集が必要な地域では消しカスはすべて分別しなければいけないから面倒だ。手でぱあーっと払っていた昔がなつかしい。
 ほかにも、臭い、ダサイ、固い??などなど。

 先日、あるホームセンターの閉店処分セールの場で格安となった小刀を見つけた。小刀と銘打つくらいだから、木の柄とそれにぴったり合わさる木のサヤ付きの本格派だ。迷わず鉛筆削り用に買った。すばらしい切れ味で、それ以来鉛筆がすり減るのが待ち遠しいこと。たいして減ってなくても削っているワタシ。

 どこの県だったか、ある小学校では低学年の児童全員に鉛筆を持たせ、それをナイフで削らせている。そのナイフは「肥後守」と呼ばれる兵庫県三木市の特産品で、戦前から全国で広く文房具として使われていたものだ。学校で小さい子どもにナイフを使わせるなどとんでもない、ときょうびのPTAからは非難されそうなものだが、学校側は「子どもたちに刃物の扱いを通して精神集中と慎重さやていねいさ、そして安全と危険の感覚を学ばせる」という素晴らしい主旨を貫いている。「子どもたちはケガをしながら学ぶのです」と泰然としておられた校長先生の言葉が印象的だった。

 ワタシは今、古紙をリサイクルして鉛筆の軸にした「エコ鉛筆」なるものを使ってみている。これなら森林資源への影響もかなり安心。が、意外なことに普通の鉛筆よりやや重いので、手にしっくりこない。また、削り出した部分の感触がやはり木とはちがう。削り出した部分の色が白いのも味気ない。そして何より、削り味に欠ける。削るというよりも、鉛筆の皮をむいているという感じだ。で、結局は従来型の鉛筆も併用している。

 愛用の鉛筆は、子どもの頃からなんとなく○ITSU-BISHI の uni というものだ。いずれはメーカーによる削り味のちがいまでも極めたい・・・なんて、これではまるで削るための鉛筆ではないか。

 おしまい。 
09.02.25 記 
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管理人について

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巴だ リョウヘイ
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職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
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自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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