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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
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#375 震災の日

 きょう、1月17日で、阪神大震災から14年が経つ。激しい天災の恐ろしさと同時に、人と人とのつながりの大切さを国中が学んだ事件だった。が、今、あまりにも殺伐とした時代になってしまった。だからこそ、あの震災で学んだことを、今こそ思い出すべきではないかと思う。

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 さて、きょう、京都・法然院では例年通り「兵庫県南部地震物故衆生追悼の日」として、追悼法要が執り行われ、参加者には神戸へ向かって「希望の鐘」をついていただくこととなっている。そしてその後、追悼演奏の時間が設けられ、ワタシが揚琴を演奏する。

 この追悼演奏、震災の翌年から毎年おまかせいただいている。また、毎年プログラムにワタシの「追悼演奏に寄せて」という一文を載せていただいている。今年のものを、演奏にさきがけてここで紹介させていただこうと思う。
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追悼演奏に寄せて
2009年1月17日  
友枝良平 

 今、北近畿は大雪におおわれています。あの日もそうでした。当時美山の奥地で暮らしていたワタシは、夜中に外へ出て、煌々と輝く満月に照らされて青白く光る一面の雪景色を見て、自然の美しさを満喫しておりました。そのわずか数時間後に、自然の巨大なエネルギーの放出が起こったのです。被災地の人の寒さはどれほどだったことでしょう。

 先日、ワタシの出身大学の同窓生で作るメーリング・リストに参加し、二十数年ぶりに同窓生の声を聞きました。と、その中に、卒業後に牧師さんになった人がいました。メールによれば、彼は神戸で阪神大震災(兵庫県南部地震)を被災し、それから半年間は教会の対策本部長として、一度も自宅へ帰らずボランティア活動に従事していたそうです。が、そんなときであるのに、彼にしきりにヤボ用を迫る知人がいたそうなのです。その人に対して牧師の彼は決然と言い放ちました。
「そんなにヒマやったら、ボランティアに来い! 今、みんな生きるために、必死なんやから!」
 同窓生の言葉に、あの大震災の当時、限られた地域の中でどれほど多くの人が生きるために必死であったかを思い起こさせられました。

 最近は、自然災害に遭わずとも生活が追い込まれ、生きるために必死にならざるを得ない人が急増しています。このような社会による「災害」は、人の手によって引き起こされたものであるがゆえに、天災よりもずっと容易に人の手によって解決できそうに考えてしまいがちですが、実は天災よりも救いがないのではないかとも思えます。

 天災はもちろん歓迎できるものではありませんが、人と人とのつながりの大切さを再確認させてくれる機会にもなりました。が、現在の雇用・労働状況は、過当で不当な競争と、人と人とのつながりの崩壊ばかりを際立たせています。それが、この状況を天災よりも救いがないと感じさせ、人の心の底にある社会に対する不信感をますます強くしているように思えてなりません。

 この長期化しそうな人災からの出口は、あの大震災のときの、生きるために必死で助け合った精神にこそ見いだせるのではないかという気がしています。
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 文中のワタシの同窓生たちによるメーリング・リストだが、このような真面目な内容はごくまれで、あとはお笑いばっかりなのであった。これでいいのか。これでいいのだ。

 おしまい。 
09.01.15 記 
雪の朝。庭のマンリョウ。
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管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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