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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#119 わが祖国にて

 思い込みは、人に真実を見誤らせる。

 あれはいつのことだったか、東京のなんとかいう大きなホールでの某衛星放送局のイベントで、出演者のひとりとして演奏した。広いホールの内部の何ケ所かに民族楽器奏者を点在させ、お客さんは自由に移動して聴いて回るというユニークな舞台設定だった。演奏者は交互に、リラクゼーション・サウンドを奏でた。
  終演後、舞台も客席もない会場だったこともあり、揚琴のまわりに何人かの人が群れてきた。

 妙齢の女性の3人グループが、ワタシが目の前にいないかのように話している。楽器を片付けながら知らん顔して聞いていた。

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「いい音ねー」
「わー、弦がいーっぱい」
「どこの国かしらね」
「インドネシアじゃない?」
「それっぽいね」
「中国だと思うな」
「東京に住んでるのかしら」
「聞いてみれば?」

 そして、交互にたずねて曰く。

「それは、なんという、楽器ですか」
「揚琴です」
「ヨウキン? どんな字を、書くんですか」
「揚子江の揚と、お琴の琴です」
「どこの国の、楽器ですか」
「中国です。この揚琴は北京で作られたものです」
「へえ、やっぱり。中国語では、なんというんですか」
「『ヤンチン』です。ヤンキンというところもあります」
「いい音がしますねえ」
「ありがとうございます」
「ヤンチンを、何年くらいやってるんですか」
「〇〇年くらいだと思います」

 ここまではよくある質問だった。ご婦人のひとりの次の言葉を聞いて、ワタシは言葉を失った。

「日本語が上手ですねー」

 おしまい。 
キュウリ
キュウリ 



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管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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