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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#273 念 願

 人生、思いがけず念願がかなうことがあったりする。引力っ。いや、棚からボタモチだったら重力か。とにかく、やってきた幸運は、ワタシの揚琴に勝るとも劣らない立派な体格の楽器であったのだった。

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 この十年ほどの間、ワタシがいちばんたくさん聴いたCDはどのようなCDであったか。それは中国の揚琴奏者のものではなく、オカリナ奏者のものでもなく、ピアニストのものでもなかった。それは、ミッシャ・マイスキーの無伴奏チェロ組曲(バッハ作曲。二枚組)なのだ。

 何百回聴いたかわからないこの不滅のCDは、すばらしいシステムが整ったリスニングルームで正座して瞑想状態にて聴くべきものかもしれない。が、ウチにはリスニングルームなるものはないし、正座は苦手だし、ときところかまわずその豊穣なバイブレーションに身をまかせてきたものだから、そのうちばちが当たるやもしれない。
 8年前に揚琴のCDを自宅録音したときは、明け方の朝霧の中に響く虫や鳥の声を同時録音するために、三ヶ月間スタジオ的部屋に座布団を敷いて寝泊まりした。夜9時には眠らなければ明け方の録音はできない。が、そうそう早く眠れるはずもなく、毎夜マイスキーのこのCDを聴くことで眠りに着かせてもらったっけ。

 マイスキーは、楽譜の中にさえこれほどの自由があることを教えてくれた。それは同時に、世界と人生の豊穣さを雄弁に、繊細に、華麗に描いていた。
 その一方でマイスキーは、かねてからあこがれの楽器のひとつであったチェロを、ワタシからずいぶん遠ざけてしまった。知らず知らずワタシは、チェロとはマイスキーのことで、それは聴くだけものだと心のすみで思い込むようになってしまっていたようだ。

 そんなワタシにチェロを再び身近に引き寄せてくれたのは、ヨーヨーマだった。ヨーヨーマが作った自身のチェロと民族楽器の楽団「シルクロード・アンサンブル」を聴いたとき、ワタシは「これじゃっ」とひざをたたいたものだ。チェロだ、チェロとやるのだっ。
 あれから幾星霜。

 幸運は思いがけない方角からやってくる。珍坂ゆきこ氏らとともに立ち上げたオカリナアンサンブル「アリエッタ」。このたびのライブに珍坂快調(「会長」の意。ワタシは「断腸」と呼ばれている)の相棒のアレンジャー モリサワ氏の師匠と呼ばれる人が加わることとなった。師匠ことタムケンこと田村賢一氏は、昨日のリハーサル会場に、けっして広くはない背中に大きなチェロを背負ってやってきた。その技は変幻自在、そのアプローチは融通無碍。しなる弓からくり出される音色は、竹林のピアソラからウルトラマンまで(いずれも深い意味あり)。ワタシが用意した中国曲「燕になりたい」は、珍坂快調のオカリナと断腸ワタシの揚琴と田村師匠のチェロによって、まさに新たな地平を切り拓いた。念願かなう。めいめいが重たい楽器を持って集まった甲斐があった。これぞまさしく「知る苦労度」。

 来たる6月27日(金)に、大阪は八尾市のお店でアリエッタのライブが持たれる。ピアソラ、サティー、ポップス、クラシックにツバメにひばりにオリジナルを、オカリナデュオ、オカリナとチェロ、オカリナとチェロと揚琴でお届けする。そしてチェロと揚琴で試しにやってみた蘇州夜曲のおいしいこと。

 あっ、もうあさってじゃないかっ。まだ席はあるのかなー・・・。

 おしまい。 
 
再びウツボ草。群生してくれた。
ウツボ草群生



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籍、あります
たすう。

失礼

空席まだ御座います。
たくさんのお越しをお待ち申し上げます
珍快調 EDIT
at : 2008/06/25(Wed) 23:48:18
Re:無題
そんなはずはない。
あと何席もないはずだっ。

巴だ 
at : 2008/06/26 00:17
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管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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