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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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野生化稲たちのための独創的田植えにつづいて、苗代の苗の田植えをせねばならない。
手塩にかけて育てた苗たちを一生を送る地に移してやる。
日照り続きでカラカラ、カチカチの田んぼに移すのは過酷すぎる。
せめてしっとりと湿った田んぼに移してやりたい。
これまで毎日ピーカン照り続きの空をにらんで、ひたすら雨を待つしかなかった。
で、きのう、待望の雨はいつの間にかおだやかに落ちてきていた。

きのうのこと。
今にも雨が落ちてきそうな午前7時前。
いつもの雨乞いの祈祷の文句を唱えながら、苗代の稲を鍬で掘り出し始めた。
(この写真は雨が降った後の掘り跡)



苗は全体に背丈は低いものの、すでに一部は6、7本にまで分けつしている。
田植えの適期は過ぎている。
一般的なやり方通りに2、3㎝の深さで根を切ると移植後に活着しにくいと判断。
念には念を入れて10㎝ほどの深さまで鍬を入れ、うんこらしょと掘り起こす。
まずはおよそ150本ほどを掘り出し、ていねいに余分な土を落とし、苗箱に並べた。
どの苗も、とても白く太く長い美しい根を張り巡らせていて感動した。










鎌の柄の長さは15㎝



8時過ぎまでかかって田植えの段取りだけを済ませ、レッスンへ向かう。
午後にレッスンからもどると田んぼへ直行した。
10時から降り続いた雨で、田んぼはちょうど二十日ぶりの満水状態になっている。
貯水溝からあふれ出した水が、ゆるゆると地表を被い始めていた。
水に満たされた田んぼで、いよいよ独創的田植え Phase 2「正しい田植え」に着手~。

まずは、野生化苗が少ない場所に植え始めた。
株間25㎝、条間30㎝で、一本ずつ植える。
敷いていた草を一旦どけて、苗の成長の妨げになりそうなセリなどの根を短鋸鎌で切り、同じく短鋸鎌で小さな穴を掘り、苗の根を適当にまとめて、指先でそっと植えて、土を寄せて軽く押さえ、どけておいた草を寄せ直し、再び軽く押さえて出来上がり。
これが、近年ようやく身に付いてきた、マイ自然農田んぼの田植えのやり方だ。
川口由一さんの手法に倣っている。

ワタシの習熟度だと、1本植えるのにどうしても1分はかかる。
溜ったばかりの澄んだ水も、鎌で土を掘れば茶色く濁る。
大方の作業は泥水の中で手探りですることになる。
水田のやわらかな泥の中に指先でちょいっ、ちょいっと次々に植えていく昔ながらの田植えのイメージとはまるで違う。
数日間でも田んぼに水を張っておくことができたら、土は少しはゆるむので、もっと速く楽に植えられる。
が、渇水、雨待ち、雨降り、即田植えという流れだったから、土はへんたい硬い。
鎌で穴を掘るしかない。

このペースだと、年末までかかりそうだ。

ある秋のこと、稲刈りをしている隣の田んぼを横目で見ながら、黙々と田植えを続ける人有り。

「おほほー、巴ださん、今年も稲刈りは手で刈るんでっか」
「・・・・・」
「そんな短い鎌では刈りにくいでっしゃろ」
「・・・・・」
「それにしても、えらい短い稲やな、青いし穂はちょびっとやし」
「・・・・・」
「気のせいか、巴ださん、稲を田に埋め戻してはるように見えるんやけど」
「・・・・・」
「おりょー、やっばり埋め戻してはる、せっかく刈った稲を何してはりまんにゃ、ちょっと疲れてはるんとちゃいまっか」
「・・・田植えですが、何か」
「あー、やっぱり相当疲れてはるわ、冗談もふるわんわ、きょうはもうしまいにしなはれ」

さぞや秋風が身にしみることだらふ。

にしても、何年やってもまっすぐ植えられん。
きのうワタシが植えたラインはよっばらいの足跡のようだ。
それもあって、きょうからは作付け縄を採用した。
25㎝ごとに目印を入れた麻ひもを、田んぼの端から端まで張る。
一条植え終われば30㎝横へ移動させる。
至る所に野生化苗が生えているからこそ、作付けヒモを張った。
苗代育ちの苗をある程度厳密に位置決めして植えることで、後々野生化と苗代育ちの区別が容易になる。
成長の度合い、出穂の時期、籾の数、ワラの長さなどなど、比較検討しやすくなる。
もしかしたら、味もね。

田植えは、水と親しみ、稲と戯れ、水の世界全体を愛でる営みだ。
飽きることがない。
体力さえ続けば、いつまでもやっていたい。
が、しとしとと降り続ける雨の中では、さすがに全身が冷え切ってくる。
きょうは午前中の4時間でおしまいにした。
明日も明後日も、年末まで続くのだ。
調子に乗って身体を冷やしすぎては、気が付けばその場に横たわったまま田んぼの土と化してしまっているやもしれぬ。
それはそれで本望だが。

明日は夏至、そして三日後は満月だ。
苗の成長の度合いから視れば適期を逃した田植えだが、天の時、地の利は今が適期。
何も不安はない。


 おしまい。 
13.06.20 記 




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管理人について

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揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
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自己紹介:
 
演奏活動歴/揚琴、27年。オカリナ、16年。
活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

京都府下農村在住。
雨乞い師見習い。
自然農見習い。
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