#880 発つ鳥来る鳥

ある日、午前中のオカリナのレッスンが終わり、いつもの池のほとりを散歩してたときのこと。
前方の岸辺に動くものあり。
とっさに足を止めると、生い茂った草の向こう側にじっと静止している大きなアオサギの威容が眼に飛び込んできた。
距離約７ｍ。
瞬時に木に化け、肩からたすきに掛けていたカメラを静かに取り出し、スイッチを入れた。。

アオサギは池の魚をねらっている。
一心不乱だ。
こちとらは池の魚をねらっているアオサギをねらっている。
一心太助だ。

秒速１０㎝以下でじわりじわりとアオサギに接近を試みた。
アオサギの目には水面下の魚しか映ってない。
シャッタースピードを1/2000にセットし、いよいよシャッターを切った。

次第に身をかがめて魚に近づくアオサギ。

ここから先は動画で。　経験不足のため手ぶれがひどくてすみません。

笑える結末。
次の間あり。


さて、アオサギが飛び去ったので我に返って、池のほとりのいつものランチタイムベンチへと向かった。
池を見渡せるベンチに身を投げ出し、お弁当を広げたそのとき、さっきのアオサギが飛来した。
この池には端っこに柵で区切られた浅瀬的エリアがあるのだが、アオサギはそこへ悠然と舞い降りた。
距離、またも約７ｍ。
見れば、口に大きな魚をくわえている。
さっきの動画のラストでサギの左でぱしゃっと跳ねた魚やもしれない。
なんだ、ワタシとお昼をご一緒しませうってことか。

動画だ、動画を撮らねばっ。
…てことで見事アオサギのお昼時を捉えた動画の撮影に成功。
この動画はもしかすると、アオサギの生態観察記録としてなかなか貴重なシーンも含んでいるような気がする。

アオサギはいつもウチの周囲を飛び回っているが、こんなに近くでじっくり観察できたのは初めてだ。
アオサギはとても眼が良い上にウチのは警戒心も強くて、５０ｍ以内にはなかなか近寄らせてくれない。
この池のアオサギは人慣れしているのかな。

アオサギは夜でも飛ぶ。
ギャースと鳴きながら飛ぶ。
その姿はプテラノドンにとても似ている。

　おしまい。　

13.11.03 記