忍者ブログ
揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
2024-031 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 prev 02 next 04
842  841  840  839  838  837  833  832  830  827  826 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

九月初め、十一年間付き合ったデジカメが引退した。
突然シャッターが閉じなくなって、戸外での撮影ができなくなってしまったのだ。
てなわけで、新しいデジカメを使い始めてはや一週間。

拍手[4回]



このたびの新コンパクトデジカメ探しの際に掲げた絶対条件は、内蔵ファインダーが装備されていることだった。
で、ファインダー付きにこだわる理由は、中年期に差し掛かった大半の人に生じる生物的オートフォーカス機能の劣化だけではない。

ワタシが初めてカメラを手にしたのは、十歳になるかならないかの頃だった。
常に「キャメラ」を持ち歩いていた父の手から、ごく自然に手渡され、シャッターを切った。
人物、建物、風景、なんでも撮った。
ピント、構図、絞りとシャッタースピードの関係については、知性ではなく動物脳で理解していたようだ。
ん、それは今もおんなじだ。
それゆえに写真のレベルは初心者のままなのです。


…父から譲り受けた小型キャメラ「OLYMPUS~PEN/初代機」はこれ。
 絞り、距離、シャッタースピードの目盛りが同心円状に配置されている。左上はフィルムの残量表示計。その右が軽快な音がするシャッター。’59年発売。
で、なぜファインダーにこだわるのか。
ワタシの子ども時代にはもちろんデジカメや液晶モニタはない。
だから、ファインダーを覗いて撮る身体感覚と、ファインダーの中の独特の視覚世界が、これまた動物脳にしっかり刷り込まれたようなのだ。
ファインダーを覗いてきっちり構図を決め、しっかりシャッターを切る、これぞキャメラ、と。
そんなわけで、いまだにこだわってしまうファインダー付きカメラ。
が、きょうびファインダー付きコンデジは絶滅危惧種であると知ったのはこのたびのこと(笑)
と言って、カメラの王道一眼レフへ進む根性も技術も予算もない。
いきおい、内蔵ファインダー付きコンデジを探しまわる羽目になった次第であった。
~ ~ ~ ~ ~ 
ファインダーを覗いたときにそこに現われる世界は、外界を切り取った、自分だけの心象世界だ。
だからファインダーは、撮影時にある種の孤独に浸らせてくれる。
その孤独は、世界を切り取ってフレームの中に取り込むことで、そこに自分だけの世界を創るという意味での孤独なのやもしれない。
あるいは、その世界を独占する感覚から生じる孤独なのやもしれない。
いや、あらゆる対象に個別の世界を見いだし、そこに秘かに分け入って、森羅万象と密やかに対話するための孤独なのやもしれない。
~ ~ ~ ~ ~ 
それはそうと、この一週間新機に慣れるためにたくさん写真を撮るうちに、自分の身に思いがけない変化が起こった。
いつもの散歩道を写真を撮りながら歩いていると、あるとき道沿いの木々が突然超立体的に見えてきたのだ。
色あせた葉を付けた木々の枝全体が、背景の薄青い空からすっと抜け出してきた。
周囲の空間からはっきりと分離して迫ってくる感じとでも言おうか。
葉も枝も幹もかつてないほど生き生きとしていた。
その光景は、あたかもファインダーの中の像の世界のようだった。
その感覚は長くは続かなかったが、その後もたびたび訪れた。
カメラもしくは写真撮影という行為が視覚を変えるということがあるのだな。
もしやプロカメラマンの人たちはいつもこんな風に物が見える目を持っているのだらふか。
だから数々のあんな素晴らしい写真が撮れるのやもしれないな。

てことで、目指せ、脱記念写真。

(よろしければマイ写真館へどうぞ)
 おしまい。 

13.10.19 記 

壊れた前機。新機で撮影。



新機。前機で撮影。



レトロな趣きのケースを痛く気に入ってしまった。
(これは新機で撮影)





PR
NAME
TITLE
COLOR
MAIL
URL
COMMENT
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS
本当は…
90%決めていた第一候補はリコーというメーカーのGXRという機種だったのでした。24ミリ広角レンズ…
が、ファインダーが付いてない。
液晶モニタは録音の際のMTRやケータイでの目の疲れで懲りていたので、数年後のことも考えて泣く泣くあきらめました。
巴だ EDIT
at : 2013/10/20(Sun) 09:32:06
Re:本当は…
が、しかし、その後…
半分はモニタ見て撮っているという現状…
マクロ撮影が多いからだな。

巴だ
at : 2013/10/25 08:00
拍手からのコメント
ときどき写真館に行かせていただいています。 ほんとうに素敵な画像に、粋なタイトル・・ いつも感動を有難うございます。 これからも楽しみにしています。
カン子 EDIT
at : 2013/11/04(Mon) 07:52:57
Re:拍手からのコメント
カン子さま

ありがとうございます。
小さなデジカメ、ますます愛着が湧いてきてます。
冬景色を撮るのも楽しみです。
また来てくださいね。

巴だ
at : 2013/11/04 08:06
おしらせ
お問合せはホームページの "FAQ & Form" からしていただけます。
太 陽 暦
02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
New Comments
※ 非公開を希望される方はその旨お書きください。
[09/10 水戸ふぢ]
[09/05 森下知子]
[07/17 Kitty]
[05/31 Kitty]
[04/17 Kitty]
[03/13 巴だ]
[12/08 栗美]
twitter
ブログ内検索
New Track Back
ようこそ
バーコード
"巴だ リョウヘイ" WROTE ALL ARTICLES.
PRODUCED BY SHINOBI.JP@SAMURAI FACTORY INC.
忍者ブログ [PR]