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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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8月1日に祝島を訪れた際、お昼にうどんを食べた港近くの「わた家」さん。
片隅に映画「祝(ほうり)の島」のDVDが置かれていた。
「祝」とは、神官のことだ。
祝島を西側から見たイラストが描かれた素敵なジャケットにも惹かれ、迷わず買った。
帰宅して開いてみたこのDVD。
その鑑賞体験は、祝島の旅の追体験というよりも、旅の続きであり、新たな旅の始まりでもあった。
リポートしたい。

映画は、いきなり上関原発に反対する島民の運動のシーンから始まる。
2008年9月19日の上関町議会は、原発建設用地の埋め立ての許可について協議した。
島から船に乗り合わせ、傍聴席に押し掛けた祝島島民たち。
多くは妙齢のおばちゃんだ。
制止する係員に「女性の腕を掴んだらいけんよ」と言う。
なんだかユーモアたっぷりだ。

町長「町の将来を考えたとき、採るべき道はこれかな、と」
祝島選出議員清水氏「我々は命をかけて反対してます。あなた方も命をかけて責任を取れますか」
この「命をかけて」という言葉は、この映画のひとつのキーワードとなる。
結局、議会では賛成11、反対3で、埋め立ては許可されてしまう。

この後約45分間、映画は島の人々の暮らしを淡々と伝える。
BGMは潮騒と海鳥の鳴き声と船のエンジン音だけだ。
穏やかでゆったりとした時が流れてゆく。
人々はみんな明るく穏やかで、ユーモアにあふれ、仲がいい。
静かで淡々とした映像は、見る者をあたかもその場にいるような気持ちにさせる。
干しダコを作るおばちゃんたち、鯛に語りかけながら一本釣りをする漁師のおじいさんの、息づかいまで聴こえてきそうだ。
それにしても、この人たちのどこにあの激しく粘り強い原発反対パワーが隠されているのか。

毎晩近所の人が集まってテレビを見たりだべったりする「こたつサロン」の主のおばあちゃんが語った。
「生きてたら面白可笑しく生きにゃあ」
「(原発は計画が持ち上がって)すぐに反対!(反対運動で)県庁前の広場にみんなで寝転んで、おもしろかったー。警察も恐れんかったよ」

毎週月曜日の夕方は、「島民の会」による島内デモが行なわれる。
三十年近く続けられてきたこのデモ、なんだかのんびり、ほのぼのして、楽しそうだ。
港に集合したあと、
「げんぱつー、ぜったいにー、はんたーいっ」「エーイ、エーイ、オーーーッ」
「きれいなー、うみをー、まもろーっ」「エーイ、エーイ、オーーーッ」
こう連呼しながら、数十人と犬とで和気あいあいと島を巡る。
いちばん楽しそうなのは伴走の犬だったな。

やがて映画は、この島の暮らしの核心である「神舞(かんまい)」を伝え始める。
神舞は、千二百年前に祝島近海で遭難した国東半島伊美郷の人々の舟を島民が助けたことに由来する。
伊美郷の人々は山城の国の石清水八幡宮から神様を奉じての帰路であった。
当時わずか三世帯だった貧しい祝島島民たちは、遭難者を手厚くもてなした。
伊美郷の人々はその御礼に荒神信仰を伝え、また貴重な五穀の種を供した。
これを機に農作を始めた島民は、次第に増え栄えた。
そして、祝島と伊美別院社の「感謝の交流」が始まった。
祝島の人々は毎年八月に「お種戻し」と称して伊美別宮社に参拝した。
伊美郷からは四年に一度神官と楽士が訪れ、島民と合同祭司を執り行った。
これが祝島神舞の起源とされる。
神舞は、今も一年がかりの準備を経て執り行われ、その期間中は五百人の島の人口が帰省者と観光客を合わせ三千人に膨れ上がるという。
神事が行なわれ、海には往時を模した船が走り、五日間に渡って三十三種もの神楽が奉納される。

神舞は、この島の文化と暮らしのルーツである。
神舞を通して人々はひとつになり、自然の恵みに感謝を捧げる。
そこには一切の損得勘定が入り込む余地はない。
神舞は、人々に幸をもたらす海への感謝と人々の連帯の表現なのだ。

さて、映画は、再び上関原発建設に対する抗議行動を伝え始める。
中国電力による埋め立て予定海域を示すブイの投下を阻止する島民たち。
夜明けから舟に乗り合わせ、3.5km先の建設現場に上陸すると、座り込みを敢行するおばちゃんたち。
男たちは何艘もの舟を駆って直接海域に乗り付け、海上封鎖をした。
それらを中国電力の船が取り囲む。
海上でにらみ合う島民と中国電力の社員たち。

●祝島の暮らし、風景と上関原発建設をめぐる動きを伝える報道番組、その1。7月2日放映。

祝島が問いかけるもの ウェークアップ!ぷらす 投稿者 gomizeromirai

●祝島の暮らし、風景と上関原発建設をめぐる動きを伝える報道番組、その2。今年3月放映。ここでも「命かけとる」

“奇跡の海”に原発計画 上関原発建設計画に揺れる... 投稿者 PMG5

 つづく。 
11.08.24 記 


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巴だ リョウヘイ
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揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
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自己紹介:
 
演奏活動歴/揚琴、27年。オカリナ、16年。
活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「Contact」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

京都府下農村在住。
雨乞い師見習い。
自然農見習い。
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