#812 野生児

きのう、田んぼの師匠のＫさんに、蓮の苗を進呈した。
マイ田んぼで急速に勢力範囲を広げつつある蓮の苗だ。
先週いただいたもち米の苗などのお礼の気持ちだった。
ワタシは蓮の苗を田んぼから掘り出し、バケツに入れて持って行った。
迎えてくれたのは、Ｋさんと息子のＵちゃん。
４歳のＵちゃんは、ときどきとても面白い発想をする。
この日もワタシをうならせてくれた。

バケツには、まず田んぼの泥をたっぷり敷いた。
その上に３０〜４０㎝ほどに育った蓮の苗数本を置き、水を入れて、Ｋさんちに持って行った。

Ｋさんちに着くと、前庭に子ども用のビニールプールが置いてある。
Ｋさんと奥さんの行水用ではなく、Ｕちゃん用のようだ。

さて、Ｋさんとワタシが蓮をバケツから鉢に移しているのを見ていたＵちゃん。
バケツから鉢に移されるどっさりの泥に興味を示した。

「それはなに」
「田んぼの泥だよ」
「あのプールにもいれて」

ふつうプールには泥が入ると嫌がるだろうに。
愛すべき野生児め。

いや、ワタシもＫさんも、結局プールに泥は入れてあげませんでしたよ。
なぜか、プールには泥を入れるものではないと、反射的に思ったのですな。
今思うと、入れてあげてもよかったな。
つまらない大人になってしまったものだ。

　おしまい。　
11.07.25 記