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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#633 点 滅

 まったく、この世は不思議だ。自然は、至る所に、24時間、神秘を用意している。雨季の夜に光る虫。天から星が舞い降りたようだ。無数の光は、点灯も同時なら、点滅のリズムも消灯も、見事に同期している。それらはまるで、ひとつの生き物のようだ。いや実際、ひとつの生き物なのだろう。だから、一匹を捕まえて手のひらに置くとき、それは無限の宇宙の切れ端を手に入れたときなのだ。

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 ウチのすぐ近くでホタルが舞う幸せ。100mほど向こう、山から流れてくる細流に、大きなケヤキと桜が被いかぶさるところ、ホタルたちは集う。そしてそこから200mばかり川を下った竹やぶの前、ホタルたちが星を散りばめたように乱舞している。ワタシの田んぼ的師匠のKさんちの真ん前だ。

 今宵、そこへウチの家族そろってホタルを見に行くと、ちょうどKさん一家が出てきた。四年生のSちゃんと四歳のYくんは大はしゃぎだ。きれいなホタルと、夜遊びの楽しさと、涼やかな風と、巴ださんたちがやってきたことで、それはもうハイテンションだ。おまけにワタシが懐中電灯を下から顔に当てて見せたものだから、お化け屋敷大会も加わってしまった。
 SちゃんがKさんの頭にホタルを乗せた。と、両手を広げて踊り始めるおとうさん。どうやら宇宙人の血が目覚めたようだ。

 ホタルなんか珍しくなくなればいい。どこででも、いくらでもホタルを見ることができれば、この世はパラダイスだ。
 が、それでもホタルの光の美しさは変わることはない。鴨川にかかる三条大橋のたもとで乱舞するホタル。もう、ネオンはいらない。そして、まったく無音の内にくり返されるホタルの点滅には、深い静寂が似合う。だから、BGMもエンジン音も、おしゃべりすらいらない。太古から連綿と続いてきたところの、計り知れない静寂の中から、ホタルは生まれてきたのだから。

 おしまい。 
10.06.19 記 
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管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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