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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
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#704 舞台考

 前便では、山の音楽会ことガチョウの発表会での客席の模様について、司会者の人にリポートしてもらった。今便では、舞台袖から見た舞台での演奏者の様子をリポートしていただこう。てことで、タイムキーパー、出て来い。

 はい、タイムキーパー、巴だです。ワタシはほぼずっと舞台袖におりました。もちろん、頭の中は進行状況の確認や次のグループを迎える準備、この先の予定の確認等々で占められておりましたので、みなさんの演奏に集中できていたわけではありません。が、ある時はみなさんの様子は、細かくつぶさに拝見することができました。そして、耳は常にみなさんが奏でる音色に向かって開かれておりました。したがいまして、みなさんの心の動きを大まかに感じ取るには十分なポジションにいたのではないかと思います。

 すぐ側にいながら、何一つ手助けできないもどかしさ。コケかけても支えることもできず、とうとうコケてしまっても手を差し伸べることもできない辛さ。思わず「あっっっ」と声を上げかけたこと多数。さても居辛い舞台袖。
 このたびのみなさんの緊張感は、ただアガってしまったというのではなく、もっと質の高い、良質なテンションであったように感じました。みなさんの手がふるえているのを見るたびに、ワタシは大いに心を痛めるのですが、それでいて音色が力強く魂が込もっていたとき、ワタシの心の痛みは感動へと昇華されていったのでした。

 また、みなさんの最高の音色を本番で聴けたとき、タイムキーパー冥利に尽きるのです。ちがった、センセイ冥利だ。
 そればかりではなく、こんな音色聴いたことがなかったというような素晴らしい音色に出会うこともありました。そんな音色の誕生こそ、本番の妙味なのだと思います。たとえ一瞬であっても、そのときこそ、真に舞台で生きていたと言っていいのかもしれませんね。そんなドラマも、誰よりも間近で体験させていただきました。

 困ったのは、伴奏用CDのスタートのときです。演奏者と裏方の阿吽の呼吸と言いますか、「はいっ」「ほいっ」とばかりにテンポよくいくことがなかなかありません。
 たとえば5人編成のグループのバアイ、4人の方が準備ができて直立不動で待っていて、あと一人だけがなかなか準備ができず、CDを回せないとします。そんなとき、待っている人があと一人の遅れに気づいておられたら問題はないのですが、CDのスタートが手間取っているのだと思い込まれて、舞台袖の方へ視線を送ってこられることが何度もあったのです。こちらは舞台の端から端まで見えるので、全員が完全に準備を終えたのを確認してからスタートするわけですが、なかなかCDがスタートしないと、「まだかっ」「CDはまだかっ」「早く始めたいんだよっ」「もう待てないよっ」「ぐずっ」てなもんです。そんなときのみなさんの目のこわいこと、こわいこと。
 いや、確かにこちらのミスのときもありましたから、ここはおあいことしておきましょうね。

「舞台で生きていた」などと言いましたが、別に最高の音色を出せずとも、みなさん間違いなく舞台で生きておられました。最高の音色が出せたかどうかよりも、それを目指すことこそが生きていることなのだと、舞台袖でみなさんに教えられました。
 下手から上がって上手から下りる舞台は一方通行です。後戻りもやり直しもできません。無事生還するのみならず、悔いを残さずに舞台から下りることの難しさを、何に例えればいいでしょう。人生でしょうか。いや、逆に「人生とは舞台のようなものだ」ってのが、正しい例え方なのでしょうね。
 タイムキーパーの分際でえらそうなことを言ってしまってすみません。お後がよろしいようで。

 おしまい。 
10.12.02 記 

楓

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巴だ リョウヘイ
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揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
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自己紹介:
 
演奏活動歴/揚琴、27年。オカリナ、16年。
活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

京都府下農村在住。
雨乞い師見習い。
自然農見習い。
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