揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#686 独 房
部屋にこもって練習してばかりいては、ときどき煮詰まってしまう。で、たまには野外でのびのびと吹きたいと思い、天気がいい日にオカリナを持って裏の丘に登る。が、マジな練習のバアイは、近所の人にも犬にもタヌキにも誰にも聴かれたくない。だから、わざわざ車を駆り出して、孤独になれる野外練習場所を探しに出かけることがある。
部屋にこもって練習してばかりいては、ときどき煮詰まってしまう。で、たまには野外でのびのびと吹きたいと思い、天気がいい日にオカリナを持って裏の丘に登る。が、マジな練習のバアイは、近所の人にも犬にもタヌキにも誰にも聴かれたくない。だから、わざわざ車を駆り出して、孤独になれる野外練習場所を探しに出かけることがある。
お前は田舎暮らしだから、誰の目にも耳にもふれずに心ゆくまでオカリナの練習をできる場所などいくらでもあるだろうって思われるやもしれない。が、実情はそうではないのでありまする。
一週間ほど前、練習室の壁に向かって吹くのに疲れてしまった。で、愛車を駆って、最近見つけた秘密の練習場所へ向かった。となりの集落の手前の、森の奥の神社の入り口だ。そこは人家から離れており、時折通る車の視界にも入らない。頭上にでっかい鉄橋が通っているが、そこは山陰線、小編成の列車が一時間に二、三本通過するだけだ。
ところが、ああ、その日は近くで道路工事が行なわれていた。車から降り、掘削機の轟音に負けじとカーステで伴奏を鳴らして吹き始めたが、どうにも耐えられず、あえなく退散。
そこから川沿いの林道を抜けると、浄水場があった。そのとなりは運動場だが誰も利用者はない。まず誰も来ず、広々として車も停めやすく、なかなかのロケーションだ。オカリナ用トランクを開けてソプラノC管を取り出して、さっきの続きを始めたら、ああ、なんてこったい、川向こうで掘削機の爆音だ。ここでも道路工事でそれはひどい。
国道を渡って5kmほど離れた隣村へ。ゆるやかな丘陵がつづく酪農地帯だ。が、そこそこ交通量があるので、脇道にはずれ、道ばたの草地に車一台がちょうど入るくぼみを見つけて駐車。ドアを開けて外へ出ると、なんだこりゃ、ゴミの山だ。
少々のことは我慢せねばなるまいと、ふたたびソプラノC管を取り出して吹き始めたところ、奥の農家の人らしき車が通過。不審そうにこちらを見ている。そうか、こんな所に車を停めていては、ゴミを捨てにきた輩だと思われかねない。で、早々に移動。
ウチの方に戻り、近くの小さな峠に上った。途中に林道がある。そこはちょうど、入り口に通行止めの表示と柵が設置されていた。ここなら誰も来るはずがない。すぐ背後はしょっちゅう車が飛んでゆく峠道だが、取りあえず一息つける地を見つけ、またまたソプラノC管をとりだして「アベマリア」を吹き終えた。と、背後からエンジン音が。軽トラの運転席からおっさんがじっと見ている。この林道の奥へ行くと言う。山主さんのようだ。泣く泣く車を移動した。
結局、二時間以上うろうろして、一曲しか練習できずに帰ってきてしまった。これだけ広くて人家が少ないこの地域なのに、野外で車で乗り付けられて楽器の練習ができる場所なんてそうそうないのであった。あきらめて練習室に戻ったときは、独房に入れられたようで情けなかったとさ。
一週間ほど前、練習室の壁に向かって吹くのに疲れてしまった。で、愛車を駆って、最近見つけた秘密の練習場所へ向かった。となりの集落の手前の、森の奥の神社の入り口だ。そこは人家から離れており、時折通る車の視界にも入らない。頭上にでっかい鉄橋が通っているが、そこは山陰線、小編成の列車が一時間に二、三本通過するだけだ。
ところが、ああ、その日は近くで道路工事が行なわれていた。車から降り、掘削機の轟音に負けじとカーステで伴奏を鳴らして吹き始めたが、どうにも耐えられず、あえなく退散。
そこから川沿いの林道を抜けると、浄水場があった。そのとなりは運動場だが誰も利用者はない。まず誰も来ず、広々として車も停めやすく、なかなかのロケーションだ。オカリナ用トランクを開けてソプラノC管を取り出して、さっきの続きを始めたら、ああ、なんてこったい、川向こうで掘削機の爆音だ。ここでも道路工事でそれはひどい。
国道を渡って5kmほど離れた隣村へ。ゆるやかな丘陵がつづく酪農地帯だ。が、そこそこ交通量があるので、脇道にはずれ、道ばたの草地に車一台がちょうど入るくぼみを見つけて駐車。ドアを開けて外へ出ると、なんだこりゃ、ゴミの山だ。
少々のことは我慢せねばなるまいと、ふたたびソプラノC管を取り出して吹き始めたところ、奥の農家の人らしき車が通過。不審そうにこちらを見ている。そうか、こんな所に車を停めていては、ゴミを捨てにきた輩だと思われかねない。で、早々に移動。
ウチの方に戻り、近くの小さな峠に上った。途中に林道がある。そこはちょうど、入り口に通行止めの表示と柵が設置されていた。ここなら誰も来るはずがない。すぐ背後はしょっちゅう車が飛んでゆく峠道だが、取りあえず一息つける地を見つけ、またまたソプラノC管をとりだして「アベマリア」を吹き終えた。と、背後からエンジン音が。軽トラの運転席からおっさんがじっと見ている。この林道の奥へ行くと言う。山主さんのようだ。泣く泣く車を移動した。
結局、二時間以上うろうろして、一曲しか練習できずに帰ってきてしまった。これだけ広くて人家が少ないこの地域なのに、野外で車で乗り付けられて楽器の練習ができる場所なんてそうそうないのであった。あきらめて練習室に戻ったときは、独房に入れられたようで情けなかったとさ。
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管理人について
HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
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オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
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