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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#435 決 断

 心情を吐露できるまで時間がかかることがある。大きな事件に接したときほど、そんな風になる。とっさの判断のあとは、怒濤の事後処理。感情に押し流されている時間はない。たかがガチョコン。されどガチョコン。なんという結末なのだ。ガチョウがブタに負けるとは。いや、まだ負けたわけではない。負けてしまわないために、一旦引いただけなのだ。

 この五月に入って、新型豚インフル渦によって、ガチョコン事務局は事前の対策を講じさせられる羽目になった。
 5月6日。コンサート当日までに開催地近辺で感染が拡大し、万一政府や自治体から集会等の自粛要請が出された場合は、開催か中止かの決定は事務局ことワタシに一任していただくよう、全参加予定者にお願いした。そして5月14日に、16日の午後5時現在までに自粛要請が出されない場合は開催すると伝えた。

 さて、16日午後3時。神戸で感染者が確認されたとの一報。国内初の人・人感染だ。イヤな予感がしたが、神戸だったら開催地の高槻はまだ大丈夫、といい方向に考える。今振り返れば、ただ楽観的に考えていたにすぎないことがよくわかる。

 中止の決断のタイムリミットの午後5時が、何気なく過ぎていった。ワタシは風呂でくつろいだ。
 午後7時前、成田に停留させられていた大阪の高校生が快復して大阪に帰ってきた直後、大阪でも感染の疑いがある人がいるとのニュース。が、この段階ではワタシは、開催を前提に準備の最後の追い込みをつづけた。

 午後9時。よく知ったご婦人が仕事部屋に駆け込んできた。開催予定地高槻のとなり街の茨木で感染者が確認され、しかも100人もの感染の疑いがある人がいるとのニュースがテレビで流れているとのことだった。

 ここでかっこ良く瞬時に決断を下せれば良いのだが、しばし呆然としてしまう。中止と開催の文字が頭の中でぐるぐる回り、ぴたりと止まるとはらはらと崩れてゆく。それは何度もくりかえされた。
 いくら考えても、中止するしかない。生徒さんとお客さまの健康を守ることが第一だ。自粛要請もくそもない。

 作業中の書類と機材の上にたくさんの参加グループの連絡先を広げながら、電話連絡の順番を考え始めた。出番順にかければ考えずにすむ。それともアイウエオ順か。いや、歳の順だな。あれ、みんなの歳なんかほとんど知らないぞ。じゃ、背の順か。ここは小学校か。いや、ガチョウの学校だ。それって、メダカの学校みたいなものか。そうだ。誰が生徒かセンセイかわからないもんな。
 なんだかんだでさらに数分が過ぎていった。

 昨年の11月からみんなで準備を進めてきたこのコンサート。それが、開演の16時間前に中止となってしまった。きょうの6時半には、参加者に開催確認のメールを一斉配信したところだった。「あと18時間半で開演できそうで、それはよかった」とだけ書かれたメール。万感込めたこの短い文を送った3時間後に、中止決定の電話とメールに追われることになろうとは。

 みなさんは、中止の知らせを冷静に受け止めてくださった。が、想いを押し殺すような声から、残念さが痛いほど伝わってくる。が、ワタシを心から思いやる言葉もたくさんいただいた。または、言葉に出なくても、声の調子で気遣ってくれているのがわかった。みなさんの配慮に深く感謝。

 で、このコンサートに賭けてきた生徒のみなさんの膨大な練習とプラン作りと裏方準備と広報活動と仲間やワタシへの信頼とそれらを支えてきたオカリナを愛する気持ちと熱意がこのまま水泡に帰すことを、ワタシは座して見ているつもりはない。が、とりあえずきょうはただただ悔しい。だいいち、せっかくきのう散髪に行ったのに。
 ↓

 おしまい。 
09.05.16 記 
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大変御苦労さまでした。
私たち16日の最後のレッスン。それはそれは楽しいレッスンでした。「がんばるぞ~~!絶対成功しましょう」と解散しました。用意万端。床に入る。電話の知らせ。やっぱり。すっかり目が覚めちゃいました。17日のために3個、目覚ましをセットしていた私はあっちこっちの目覚ましで起こされました。やっと「キャンセル」の実感を受け止められました。巴だ先生の心中がジワジワと。最後まで悩んでおられる先生のお顔がチラチラ・・!大丈夫です。私たちうんと練習を頑張ったから、悔いは無いです。完全に豚に負けましたが、ガチョコンはより、強く逞しく育っています。
azami EDIT
at : 2009/05/18(Mon) 13:46:56
Re:大変御苦労さまでした。
azami さま

力強いお言葉に、救われる思いです。
azami さんのグループの底抜けの明るさには、いつも元気づけられてます。
このたびも、みなさんの持ち前の明るさで、いっそう結束が強まることと思います。
来月はバスツアーの顛末?を聞かせてくださいね。

巴だ 
at : 2009/05/18 22:45
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管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動歴/揚琴、27年。オカリナ、16年。
活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「Contact」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

京都府下農村在住。
雨乞い師見習い。
自然農見習い。
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