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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
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#413 究極のプラス思考

 きょう、十数年ぶりに映画「ガンジー」を見た。インド独立のために命を賭けて戦うガンジーの信念と苦悩が、ベン・キングズレーらの名演と30万人のエキストラたちによって壮大なスケールで描かれていた。北インドの風景、風俗、なかなかリアルなインドなまりの英語はなつかしく、あたかも北インドの伝統的な音楽かと思わせるオリジナル曲で構成された音楽はすばらしかった。

 この映画は、ガンジーをごく普通の人として描いている。ガンジーの生き方が数億人の人の心を動かしたといって、ガンジーが宗教的絶対的な境地に立った人ではなかったことを率直に描いていることには好感が持てる。

 ガンジーの闘争は、単に宗主国イギリスへの抵抗ではなく、少数が多数を支配する帝国主義的社会とそれを支える近代文明、ないし伝統的身分制社会とそれを支える暴力との戦いであったと言える。非暴力不服従というガンジーの手法は、混沌の国インドに数々の奇跡的変化を生んだ。

 塩の生産をインド人の手に取り戻すべく、人々は製塩工場の占拠を試みる。立ちはだかる衛兵に、数人ずつが素手で詰め寄る。衛兵は容赦なく人々を警棒で打ち臥せ、一切無抵抗の人々は、少年から老人まで血まみれになって倒れる。が、人々は倒れても倒れても列をなして果てしなく詰め寄る。この映画でもっとも感動的なシーンのひとつだ。

 ガンジーはイギリス製品の不買運動も進めた。それは、分業化と大量生産という先進国の手法による便利で均質な製品の製造が、現地の伝統的な手作業による製品と労働者を駆逐してしまったことに対する反省と反発だった。
 伝統的インド社会を守ろうとしたガンジーの根底にあった思想は「人の幸せは物ではない」というものだった。たとえ物作りに手間がかかっても、その分たくさんの人手が必要となり、結果として失業と貧困は防げていたのが、伝統的なインド社会だった。「貧困こそが最大の暴力だ」と言うガンジーは、その地点に立ち戻ろうとしたのだ。

 現在、資本主義は先進国にしっかりと定着してしまっており、便利さと快適さこそが至上のものだとの価値観がわれわれを支配している。不況によって大量の失業者が出ても、世界にますます貧困がはびこっても、現在の生活の「質」を落としてまで社会のあり方を変えようと考える人がどれほどいることか。が、だからこそガンジーに学ぶべきことは多いのではないか。

 さて、ガンジーの「愛と真実と共にいる者がもっとも強く、もっとも得るものが多い」という思想は、現代の人の世では「理想」とされることだろう。が、「普通の人」ガンジーは、それを理想ではなく自らの「指針」と位置づけて実践した。映画では、ガンジーが自らの思想の実践を通して変容していく様が描き出されていた。それはあたかも、プラス思考が人の行動と未来を変えることの見本のようだった。
 普通の人でありながら頑として全うな道を貫き通し、多くの人の心を動かしたガンジーに、究極のプラス思考を見る思いがする。そしてその思想が悟りではなく「思考」であったがゆえに、人間としての限界を感じつづけたガンジーの苦悩は共感を呼ぶ。

 ただわれわれは、ガンジーの思想・プラス思考と闘争が完全なもの、理想的なものであったと、手放しで賞賛するわけにはいかないようにも思う。これについては次の機会に。

 ガンジーの映画の音楽は、シタール、タブラ、バンスリー、エスラージなどの北インドの伝統的な楽器ばかりで演奏されていた。で、終わった頃には頭の中はこんな感じなってしまっていたとさ。
 ↓

 おしまい。 
09.04.01 記 
ふきのとうの花。
ふきのとう

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演奏活動歴/揚琴、27年。オカリナ、16年。
活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

京都府下農村在住。
雨乞い師見習い。
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