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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
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#196 爆 発 2

 岡本太郎の『明日の神話』は原爆が爆発する瞬間をイメージした作品だそうだが、戦争での無差別大量殺戮を題材にした大作といえば、ピカソの『ゲルニカ』が思い出される。
 ゲルニカはスペインのバスク地方の小都市で、スペイン内戦時にフランコ将軍を支援するナチスによる無差別空爆を受けた街だ。ピカソはフランコに対抗する人民戦線政府の依頼により、パリ万博スペイン館の壁画としてこの作品を怒りを込めて一気に描き上げた。第二次大戦後も、ピカソは平和がもどらないスペインにこの絵を戻すことを拒否した。そしてピカソとフランコの死後、『ゲルニカ』はようやくペインに返還された(その当時はアメリカにあった)。

 絵画は、作者の没後はもっぱら他者によって運命が決せられる。画家は、自分の死後に作品がいくらで売られようが、またどのように扱われようが関知できないことは承知の上で製作を行なうはずだ。しかし、自分の絵がどこの誰のものになろうとも、多くの人に見てもらえる方が喜びであるに違いない。
 が、その気持ちは永続的なものであるとは限らない。してみれば、作者にその気持ちがある間が、その作品の本当の「寿命」ではないだろうか。ある作品に対して生涯その気持ちを抱きつづけた作者の没後は、その作品の寿命は他者に委ねられることとなる。それが、時を越えて残る「作品」という存在の素晴らしさでもあり怖さでもあると言える。

 さて、『明日の神話』は、現在は東京都現代美術館で展示されている。ここでは、この壁画の最初の下絵も公開されているそうだ。この下絵は、岡本太郎のアトリエで発見されたときは白く塗りつぶされており、赤外線写真によって下絵であることが判明したそうで、その赤外線写真をも展示しているそうだ。下絵をだれが、なぜ白く塗りつぶしたのかは言うまでもないだろう。
 自分の死後に完成品はともかく、この世から消滅させようとした下絵まで公開されることは、どんな画家でも想定してはいまい。岡本太郎は、この下絵公開のことを、草葉の陰でどう受け止めているだろうか。仏さまになったのだから、広い心でほほ笑んでいるだけだろうか。

 この問題は、下絵そのものに関わるだけではない。下絵を管理し公開している団体は、『明日の神話』の完成品を管理し恒久設置の場所を募っている団体でもあるのだ。

 つづく。 
08.01.13 

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