揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
#486 野 生
近所のMさんと、秋口はなぜ寂しいかについて議論が始まった。「この寂しさって、なんなのでしょうね」「なんなのでせうね」「・・・」「・・・」答は出ず、議論は一瞬で終わったとさ。で、人の寂寥感を尻目に、あちこちの水田がいっせいに黄金色に色づいてきた。マイ田んぼは水田と乾田のふた通りの作り方をしたんだけど、実は、もう一種の隠し田??がある。
近所のMさんと、秋口はなぜ寂しいかについて議論が始まった。「この寂しさって、なんなのでしょうね」「なんなのでせうね」「・・・」「・・・」答は出ず、議論は一瞬で終わったとさ。で、人の寂寥感を尻目に、あちこちの水田がいっせいに黄金色に色づいてきた。マイ田んぼは水田と乾田のふた通りの作り方をしたんだけど、実は、もう一種の隠し田??がある。
ワタシはお米作り一年生の分際で、自ら苗代を作り、種モミを播いた。そこで育った苗はすべて乾田に田植えする予定だった。が、一部を実験的にそのまま苗代に残しておいたのだ。で、それらの苗は、そのまま大きくなって穂を付けた。これすなわち隠し田。江戸時代だったら、年貢逃れで捕えられる。
「お代官さま、ほんの一握りの米でございますれば、なにとぞお見逃しを〜」
「え〜い、ならぬ、ならぬっ。隠し田は添加のご法度じゃっ」
「・・・『天下の』ご法度でございまするが」
「・・・ううっ、この無添加天然無礼者めっ。はりつけ獄門さらし首にしてくれるわ〜っ」
それはともかく、これらの稲は、まれに見る直播き(じかまき。田植えなどの移植をしないこと)の稲ということになる。しかも、終始ただの一度も水をやっていない。肥料は種モミ播きをする土に米ぬかと少量の油粕を混ぜ合わせただけ。つまり、ほとんど野生化した稲だということだ。
「お代官さま、ほんの一握りの米でございますれば、なにとぞお見逃しを〜」
「え〜い、ならぬ、ならぬっ。隠し田は添加のご法度じゃっ」
「・・・『天下の』ご法度でございまするが」
「・・・ううっ、この無添加天然無礼者めっ。はりつけ獄門さらし首にしてくれるわ〜っ」
それはともかく、これらの稲は、まれに見る直播き(じかまき。田植えなどの移植をしないこと)の稲ということになる。しかも、終始ただの一度も水をやっていない。肥料は種モミ播きをする土に米ぬかと少量の油粕を混ぜ合わせただけ。つまり、ほとんど野生化した稲だということだ。
これがその写真。
マイ隠し田の直播き的稲は、一般の田んぼに比べると穂数が少ない上に白穂(米が入っていない穂)も多い。また、分けつ数も少なく草丈も低い。つまり、稲としての生育はけっして良くない。が、ワタシがしたことと言えば、耕さない土の上に、ふるって米ぬかと油粕を混ぜた土をうすく敷き、種モミを播いて土をかぶせ、刻んだワラを振りかけ、その後何度か雑草を摘んでやっただけだ。それでもこれだけお米が実ることがわかった。密植せず、水をほしがる時期に水をたっぷりやり、肥料もある程度施せば、もっと立派な稲になるだろう。
ワタシは稲という植物をよく知りたかったので、この実験をしてみた。野生環境に近づければ、稲はその能力の限界を示すと考えた次第だ。その結果、発芽さえさせれば、放ったらかしでもある程度は実ることがわかった。このことは精神的にもとても大きな収穫だ。なぜなら、最低限の手間、最悪に近い条件下でどれだけのお米が穫れるかを知っておくことは、田んぼにあまり手をかけられない年には、精神的な最低補償になるからだ。
この稲の種モミは、他の不耕起の田んぼで穫れたものだ。不耕起稲の二世だから、少しずつ野性の遺伝子が目覚めつつあるはずだが、まだまだ人工的な稲の遺伝子が勝っているだろう。が、今年実った種モミから三世を作れば、さらに野生化した強い稲ができそうな気がする。
そういえば、種モミをくれたKさんちの三歳のRちゃんは、いつもパンツ一丁に裸足で野山を走り回り、どんどん野生化しているとさ。
ワタシは稲という植物をよく知りたかったので、この実験をしてみた。野生環境に近づければ、稲はその能力の限界を示すと考えた次第だ。その結果、発芽さえさせれば、放ったらかしでもある程度は実ることがわかった。このことは精神的にもとても大きな収穫だ。なぜなら、最低限の手間、最悪に近い条件下でどれだけのお米が穫れるかを知っておくことは、田んぼにあまり手をかけられない年には、精神的な最低補償になるからだ。
この稲の種モミは、他の不耕起の田んぼで穫れたものだ。不耕起稲の二世だから、少しずつ野性の遺伝子が目覚めつつあるはずだが、まだまだ人工的な稲の遺伝子が勝っているだろう。が、今年実った種モミから三世を作れば、さらに野生化した強い稲ができそうな気がする。
そういえば、種モミをくれたKさんちの三歳のRちゃんは、いつもパンツ一丁に裸足で野山を走り回り、どんどん野生化しているとさ。
Chategory
太 陽 暦
11 | 2024/12 | 01 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 | 31 |
管理人について
HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
New Entry
(08/20)
(04/18)
(05/17)
(09/04)
(08/31)
(04/24)
(04/19)
New Comments
※ 非公開を希望される方はその旨お書きください。
[09/10 水戸ふぢ]
[09/05 森下知子]
[07/17 Kitty]
[05/31 Kitty]
[04/17 Kitty]
[03/13 巴だ]
[12/08 栗美]
ブログ内検索
New Track Back
Archives
ようこそ