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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#284 穴男の権利について

 7月20日の倉吉での演奏に向けて19日に出発する。「揚琴と語りのひととき」の演目は、竹崎利信さんの語りとワタシの演奏による宮澤賢治作「なめとこ山の熊」だ。猟師の淵沢小十朗は熊撃ち名人でありながら熊を愛し、また熊たちも小十朗を愛したという不思議で悲しいお話だ。人間と自然との関わりのすばらしさと悲しさ、人間の原罪を描いた、賢治作品の中でもワタシがもっとも好きな物語だ。かつて暮らしていた山里の風景がありありと目に浮かんでくる物語でもある。

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 さて、クマはクマ科で、アライグマはアライグマ科で、アナグマはイタチ科だって。タヌキもアナグマもときどきごっちゃにされてムジナと呼ばれてきたが、そのタヌキはイヌ科。もひとつタヌキとよく間違えられるハクビシンはジャコウネコ科。ジャコウネコはネコとは別の種。ついでに、アフリカに住むイワタヌキは解剖学的には象の仲間なんだそうな。・・・どれもどうでもいいや。

 動物を細かく分類する割には、ヒト科は動物に冷たい。田舎では野生動物は「けもの」と呼ばれ、何が何でもきらわれている。畑や植林に害をするからだ。が、「害」というのはヒト科の一方的な言い分であることはまちがいない。杉の皮をかじられては困るのはわかるが、だからといって「けものは『悪いヤツ』だ。殺せっ」というのではあまりに短絡で自分勝手だ。「けもの」には生存権が認められていないがごときだ。

 以前、山中で交通事故に遭って倒れていたキツネを獣医に運ぼうとしたとき、野生動物は受け入れられないと断られた。動物はすべて法的には「物」であり、所有者がいない「物」である野生動物は獣医では治療できないというのが理由だった。つまりワタシは、「拾得物」を警察ではなく医者に届けようとした無知な市民であったわけだ。では、キツネを警察に連れていけばよかったのか。いや、なおさらバカよばわりされることはまちがいない。
 キツネがその後どうなったのかを知りたい方はこちらを。

 けものもペットも、ヒト科に「物」として分類されているわけだが、ペットはともかく野生動物を物扱いするところにヒト科の傲慢さと適当さが表れている。「ペットはともかく」と書いたが、ワタシに言わせれば多くのペットや家畜の方がよほど「物」的に扱われているし、それは当然だろう。
 が、ある人々にとってはペットは家族だそうだ。では家族なのに医者で保険が効かないのはなぜだ。戸籍がないからだ。だから、ほんとうに家族にしたいのならば、ペットも戸籍に入れるように社会運動をすればいい。実現すれば、ペットは晴れて「物」ではなくなる。扶養義務が生じるが、税金の控除対象にもなる。

 ・・・あっ、穴男だっ・・・きょうは懐中電灯で照らすとすぐにお尻を向けて逃げた。きのうとずいぶん行動パターンがちがう。もしやむじ子か?・・・

 自然との共生をうたう法治国家において、ヒト科と穴男たち他の種の動物との関係を定める法律がないのは片手落ちというものだろう。

 動物基本法
 第一条 すべて動物は、健康で野生的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 第二条 すべて動物は、人間の隣人・友人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する動物の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
 第三条 すべて動物は、法の下に平等であつて、種、信条、性別、知名度、伝承により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。


 ・・・こんな法律を作ったら、きっとヒト科は生きていけんだろうなー。
 (※ 元ネタは日本国憲法の第二十五条、第十三条、第十四条第一項です)

 おしまい。 
08.07.17 
風にそよぐラベンダー

ラベンダー


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管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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