揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#247 鳥の暮らしがわからない
野鳥が人家の近くに巣をかけることは、そんなに珍しくないようだ。が、これまでウチの周囲に巣をかける鳥はいなかった。家の中に入ってきて巣を作ろうとするツバメはいたが、ワタシの抵抗に遭ってあきらめた。あたりまえだ。いくらなんでも家の中に巣を作られては困る。家賃を払ってくれるのなら話は別だが。
野鳥が人家の近くに巣をかけることは、そんなに珍しくないようだ。が、これまでウチの周囲に巣をかける鳥はいなかった。家の中に入ってきて巣を作ろうとするツバメはいたが、ワタシの抵抗に遭ってあきらめた。あたりまえだ。いくらなんでも家の中に巣を作られては困る。家賃を払ってくれるのなら話は別だが。
ウチの母屋の背後には、数十年前に宅地にするために山土を切り出したキシ(斜面)がつづいている。建物にさえぎられて日当りはよくないが、ススキやベンケイ草やぺんぺん草やシダ・コケ類が元気に生えて、むき出しの土のキシがくずれるのをふせいでくれている。キシから幅1.2mほどの通路をはさんで台所と風呂とWCがあるのだが、そのすぐ前に、一羽の小鳥が巣をかけた。茶色の地味な姿なので、メスだと思われた。すっと伸びた細い青草の背後ではあるが、風呂の窓から手を伸ばせば届きそうなところに、よくもまあ大胆に巣をかけたものだと驚いた。
ツバメはヘビやカラスなどの外敵の攻撃をさけるため、人が行き来することが多い場所に巣をかける。もしや同じように、ワタシたちも用心棒として見込まれたのだろーか。どっちにしても、上空から見通せず、下からヘビなども侵入しにくいこの場所が安全であることは、しがない人間であるワタシにもよくわかる。
細い枯れ草を集めて編まれた巣は、それは見事なできばえだ。くちばしと足だけでどうしてこんなに見事な編み物ができるのか、その知恵と器用さと集中力に舌をまいてしまう。
その中でじっとしている鳥は、頭だけ巣から出して、黒いつぶらな眼を常に巣の外側へ向けている。ワタシと目が合っても、いっこうに物怖じしないで見返してくる。
早寝早起きで、日中はひたすら食べ物探しに明け暮れ、太陽の浮き沈み、天候、季節の移り変わりにしたがって規則正しく生きている、これがワタシが抱いていた鳥の暮らしだった。が、この小鳥はといえば、思いのほかきまぐれだと思えた。
ずいぶん陽が高くなって、日当りの悪いこの斜面にまで陽光が射してきても、まだ巣の中でじっとしていることがある。かと思えば、朝早くから出かけて行って、日中は巣の中でじっとしている。そして、夕方はずいぶん遅くまで出かけていて、暗くなり始めた頃に、気がつけばもどっている。
鳥が日中に巣の中でじっとしているという図は、これまでワタシがまったく思いもよらなかった姿だった。このメスの小鳥は、陽が高い頃合いには居心地のよさそうな自作の巣の中にあって、眼を閉じて昼寝をしているようでもないし、テレビを見ているわけでもないし、ネットで通販にかまけているわけでもない。ただ、じっとしている。
その小鳥が、日がな巣の中にいるようになった。もしや卵を生んだのだろうか。
小鳥が留守のとき、そっと巣をのぞいてみた。はたして、そこには三個の小さな卵があった。白地に灰色の斑点が散りばめられている卵は、ワタシの心をとらえるにじゅうぶんだった。しばらくのあいだは、小鳥をおどろかせないように気をつけようと、同居のよく知ったご婦人と確認しあった。
明くる日、つまりきのう、ワタシはうかつにも小鳥が卵を抱いている巣の前を通ってしまった。さっきWCの窓から確かめたときにはたしかに留守に見えたのだが。ワタシが通りかかると、小鳥はばたばたっと飛び立った。遠くへ飛び去るのかと思えばさにあらず。通路におりて、何やらうろうろ、ぴょんぴょんしている。
これは、親鳥が外敵を巣から遠ざけるために自分がおとりになろうとする習性なのだそうだ。
あともどりしたワタシはすまない気持ちのまま時をすごした。が、夕刻になって、親鳥は巣にもどっており安堵した。
それがきょうになって、彼女は朝からずっと留守にしている。ウチでは、巣の前を通っておどかしたお前のせいだ、いやその後ちゃんともどってきたからそうではない、と口論になる始末だ。
もう陽は暮れたというのに、親鳥はまだ帰らない。巣の中の卵が心配だが、うっかりのぞいたところにもどってきた親鳥とはち合わせしてまたおどろかせてはまずいので、どうしようもない。
しばらく様子を見ようと思う。
ツバメはヘビやカラスなどの外敵の攻撃をさけるため、人が行き来することが多い場所に巣をかける。もしや同じように、ワタシたちも用心棒として見込まれたのだろーか。どっちにしても、上空から見通せず、下からヘビなども侵入しにくいこの場所が安全であることは、しがない人間であるワタシにもよくわかる。
細い枯れ草を集めて編まれた巣は、それは見事なできばえだ。くちばしと足だけでどうしてこんなに見事な編み物ができるのか、その知恵と器用さと集中力に舌をまいてしまう。
その中でじっとしている鳥は、頭だけ巣から出して、黒いつぶらな眼を常に巣の外側へ向けている。ワタシと目が合っても、いっこうに物怖じしないで見返してくる。
早寝早起きで、日中はひたすら食べ物探しに明け暮れ、太陽の浮き沈み、天候、季節の移り変わりにしたがって規則正しく生きている、これがワタシが抱いていた鳥の暮らしだった。が、この小鳥はといえば、思いのほかきまぐれだと思えた。
ずいぶん陽が高くなって、日当りの悪いこの斜面にまで陽光が射してきても、まだ巣の中でじっとしていることがある。かと思えば、朝早くから出かけて行って、日中は巣の中でじっとしている。そして、夕方はずいぶん遅くまで出かけていて、暗くなり始めた頃に、気がつけばもどっている。
鳥が日中に巣の中でじっとしているという図は、これまでワタシがまったく思いもよらなかった姿だった。このメスの小鳥は、陽が高い頃合いには居心地のよさそうな自作の巣の中にあって、眼を閉じて昼寝をしているようでもないし、テレビを見ているわけでもないし、ネットで通販にかまけているわけでもない。ただ、じっとしている。
その小鳥が、日がな巣の中にいるようになった。もしや卵を生んだのだろうか。
小鳥が留守のとき、そっと巣をのぞいてみた。はたして、そこには三個の小さな卵があった。白地に灰色の斑点が散りばめられている卵は、ワタシの心をとらえるにじゅうぶんだった。しばらくのあいだは、小鳥をおどろかせないように気をつけようと、同居のよく知ったご婦人と確認しあった。
明くる日、つまりきのう、ワタシはうかつにも小鳥が卵を抱いている巣の前を通ってしまった。さっきWCの窓から確かめたときにはたしかに留守に見えたのだが。ワタシが通りかかると、小鳥はばたばたっと飛び立った。遠くへ飛び去るのかと思えばさにあらず。通路におりて、何やらうろうろ、ぴょんぴょんしている。
これは、親鳥が外敵を巣から遠ざけるために自分がおとりになろうとする習性なのだそうだ。
あともどりしたワタシはすまない気持ちのまま時をすごした。が、夕刻になって、親鳥は巣にもどっており安堵した。
それがきょうになって、彼女は朝からずっと留守にしている。ウチでは、巣の前を通っておどかしたお前のせいだ、いやその後ちゃんともどってきたからそうではない、と口論になる始末だ。
もう陽は暮れたというのに、親鳥はまだ帰らない。巣の中の卵が心配だが、うっかりのぞいたところにもどってきた親鳥とはち合わせしてまたおどろかせてはまずいので、どうしようもない。
しばらく様子を見ようと思う。
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管理人について
HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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