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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
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#242 処置なし人間と劇的癒し

「癒し」がテーマだった大阪ほんわかテレビの収録があった4月3日の二日後、また背中に激痛が走った。年末・正月に背中の右半分を傷めて以来だが、今度は左だ。#198「ばきばきっ」で書いた整体の先生が、「いつも同じ方の手や肩で重たい荷物を持っていると傷めやすいから、反対側でも持つように」とおっしゃったので、バカの一つ覚えで反対側でばかり揚琴などを持っていたら、反対側の背中を傷めてしまったのだ。救いようがない、処置なし人間とはワタシのことだ。

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 そのうちにましになるだろうと、キツネにかまれたタヌキよろしく数日じっとしていたが、どんどん痛みがひどくなってくる。まっすぐに立てなくなり、車の運転はもちろん、起きることも寝ることもくしゃみもあくびも逆立ちも落語もできなくなってしまった。で、オカリナのレッスンふたつをキャンセルさせてもらって、朝一番でいつもの先生のところへ倒れ込んだ。

「重症ですねー」「困ったなー」「どうしたらいいかなー」「かわいそうに」
 と、ワタシの不安をつのらせる先生のお言葉の数々。
「ケンコウコツを出しますね・・・ふっ、ばきばきっ
んぎえーっ
 骨をばきばきすること自体が痛いのではなく、患部まで強い力が伝わらざるをえないのでこのように美声を発したのだ。
「はい、右も・・・ふっ、ばきばきっ
あががーっ
「骨盤を下げます・・・んっ、ぐきぐきっ
ふわっぷ

「どうですか」
「痛かったでする」
「それはわかってます。今はどうですか」
「何も変わりませぬ」
「かわいそうに」
「かわいそうに」

 死に体でウチにたどり着き、呆然と時をすごした。今からこんなことでは老後はどうなるのだろう、あと何年揚琴抱えてうろうろできるだろう、と、いつになく弱気になってしまった。

 と、その日の午後、座椅子からすっと立ち上がったワタシは、この数日はあんなに遠かったWCへ、まっすぐに軽やかに向かっていた。なんだこれは。痛みが引いているではないか。あっ、ますます痛くない。どんどん痛くない。あっ、また痛みが引いた。あっ、また楽になった。あっ、あっ、あっ。
 それは、「劇的」と呼ぶにふさわしい快復の仕方だった。

 身体の痛みの『原因を』取り去ることを「治す」という。このたびのワタシの場合は、身体のゆがみを矯正することが背中の痛みの原因を取り去ることだった次第だ。一方昨今では、主に心の痛みを取り去ることを「癒す」と言っている。が、「色心不二(身体と心は別々のものではない)」という言葉が示すとおり、「治す」と「癒す」には本来はなんのちがいもない。してみれば、このたびのワタシは、劇的に癒されたと言ってもいい。傷ついた、つまりマイナス状態だったワタシの身体は、そして精神は、かなりの健康体、つまりゼロに近い地点にまでもどることができたというわけだ。自分の潜在力を引き出し、人様の潜在力に訴えかける、つまり人生にささやかなプラスアルファを添加する仕事をつづける下地を整え直すことができたということだ。
 このときのありがたかったことといったらない。すぐさま電話で先生に心からの謝意をお伝えした。

 本来、「治す」も「癒す」も、外部の何かが行うのではない。生き物はすべて自ら治り癒されるのが自然の摂理だ。ただ、それには手助けが必要なことも多く、人間はその手助けをするものや人の価値を知り、いつまでも大切にし、敬意を払うべきだろう。だから、「これはあなたの傷を癒します」などと自ら喧伝するものは、おしなべてうさん臭さがぬぐい去れない。
 ということで、ワタシの音楽を聴いて「癒された〜」と言っていただくことは、ただただうれしい。整体師になれた気分だ。そして、もしそこにささやかなプラスアルファがあれば、なおうれしい。

 おしまい。 
08.04.23 
なんて大きなヒカゲツツジ
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管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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