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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#173 不審人物として有ること

 人は誰しも、ひとりでは生きてゆけない。また人は、人とだけでも生きてゆけないようだ。街でも田舎でも、犬を飼っている人は多い。飼いたいと思っている人も多い。ウチにもひとりいる。ワタシがそれをこれまで拒んできたのには、わけがあった。

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 まずワタシに問題を提起したのは、このごろあまり見かけなくなった、道路脇で寝そべっている犬たちだった。
 犬の前の道路は、たくさんの人が通る。そんなところで寝そべることを許されている犬は、通行人に吠えかかることはまずない。ところが、ワタシが通ると突然起き上がって吠える犬が多いのだ。それは、以前訪れたバリ島でもおんなじだった。

 また、あれはいつのことだったか、桐生の動物園へ行ったときのこと。小さな猿山のような檻の中に、タヌキのこどもが三、四十匹も放されていた。なんだかみんな整然と並んですわっている。
 大人3人と子供ひとりだったわれわれは、その檻の前に立った。ワタシひとりだけが、ほかのみんなから少しはなれたところに立った。すると、池をはさんで7、8メートル先にいる数十匹の子ダヌキのすべてが、いっせいにワタシの方を見るのだ。微動だにせず、吠えもせず、じっとワタシの方を見つめている。
 子ダヌキたちが敵意を感じてはいないらしいことはわかる。といって友好的だとも思えない。ただ、じっと無言で見つめている。アカンベーをしてもまるで反応がない。結局ワタシは、根負けして立ち去った。

 以前住んでいた山里では、夜にはよくキツネが鳴いた。ある夜、ワタシは窓から顔を出して、その鳴きまねをくり返してみた。たぶんさびしかったのだろう。
 はたして、キツネは答えてくれた。ところがキツネは、しだいに声を荒げて近付いてくる。とうとうすぐそこまで来た。明らかに怒っている。ワタシはキツネに申し訳なくなって、鳴きまねをやめて、すごすごと首を窓から引っ込めた。

 こうしたことをふり返ると、自分が犬と仲良くなれるとはどうしても思えないのだ。
 でも、ちかごろ家の中で、なぜか「挙動が犬のようだ」とよく言われる。家庭内での地位がこのまま犬同然になってしまうのも悪くはないが、外へ出たときだけ人間にもどれるとは思いにくい。で、犬の役目は犬にまかせ、犬を鏡としてわがふりを直す必要があるかもしれないとも思い始めている。

 おしまい。 
わしに吠えるな!
犬
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管理人について

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巴だ リョウヘイ
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職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
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演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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