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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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マイ生徒さんたちの二日間に渡るオカリナの発表会「山の音楽会」が終わった。
二地区・25名ずつに分かれた全15グループの演奏は、それぞれが聴きごたえがあったという月並みな言葉で評するにはあまりに濃密だった。
みなさん、これ以上はないというくらいがんばった。
そんなにがんばらなくてもいいのにと言いたかったこともままあったが、ワタシの小さな心の声はオカリナに込められた魂の叫びの前ではメダカの独唱にすらならなかった。

拍手[9回]




一日目、保津ヶ丘文化センターのホールに終始射し込み続けた陽光のなんと暖かかったこと。
舞台から一望できる冬の亀岡の大地のなんと清々しかったこと。
演奏中に大きな窓の外に広がる雄大な景色につい目が行ってしまう余裕しゃくしゃくの人もいれば、視野には楽譜に書かれた音符しか入らない人もいる。
が、一番目のグループから六番目のグループまで、キャリア半年の人から16年の人まで、四十代から七十代まで、家から会場まで電車とバスで2時間の人から会場まで徒歩3分の所に住む人まで、みんなが二次会の最後までオカリナを吹いた。
疲れ知らずで吹いた。
放っておけば朝まで吹いてるんじゃないかと思った。

保津ヶ丘文化センターの桜






二日目、カトリック高槻教会は高山右近ゆかりの教会で、発表会場となったホールは教会の御御堂に隣接する「右近会館」と呼ばれる建物の二階にある。
シンプルで清々しい造りのホールは、入るだけで気持ちが晴れ晴れしてくる。
日頃罪深い参加者もワタシも、この日ばかりは敬虔な気持ちで吹いた。
ホール中央上部におわす聖母マリア様に見守られ、すべての音は悔い改める者の祈りのようであった。
満席の客席に向かって、デュオからクインテットまで、右近公のお膝元高槻のグループから関西一円に勢力を広げるグループまで、おばさんからおじさんまで、みんなが熱演のあまりオカリナの吹き口を歯にぶつけつづけた。
高槻教会御御堂の玄関のステンドグラス
(葡萄と麦の図案。葡萄酒はキリストの血、パンは肉とされる)



踊るように吹く人、直立不動で吹く人、眉間にしわを寄せて吹く人、ときどき目を閉じて陶然とする人、ときどき目を剝く人、まばたきひとつせず吹く人、足踏みする人、足踏みがもつれる人、忘れ物をする人、吹くのを忘れる人、衣装に凝る人、化粧に凝る人、小物に凝る人、肩が凝る人、かかとが高い人、かかとが無い人、舞台に駆け上がる人、舞台から飛び降りる人、間違うたびにセンセイを見る人、一曲終わるたびにセンセイを見る人、一曲終わるたびににこにこする人、一曲終わるたびに首をかしげる人、、、

いつもよりピッチが高い人、いつもよりビブラートが深い人、いつもより音がでかい人、いつもより音がか細い人、いつもよりテンポが速い人、いつもよりテンポがゆれる人、いつもより思い切りがいい人、いつもよりためらい勝ちな人、いつもより先を読めている人、いつもより先を急ぐ人、、、

信頼関係で音と息を合わせたグループ、失敗を模範演奏に変えたグループ、欠員をみんなでカバーしたグループ、大きな壁を乗り越えて臨んだグループ、アインザッツの大切さを示したグループ、安定感の大切さを伝えたグループ、熱意は受け継がれていくことを証明したグループ、マイペースの良さをにじませたグループ、何かが乗り移ったかのように無心で息を合わせたグループ、、、

保津ヶ丘の近く、千歳の出雲大神宮の池にて



この日を最後にオカリナ倶楽部・夢見るガチョウから旅立つ生徒さんもあった。
誰よりも研究熱心で練習熱心な人だった。
どこで何をしていてもオカリナを続けていく人だと思うし、お互いが再会を信じているので、別れも一時のことと思い悲しくはないつもりだった。
が、演奏終了後に「いつもこの場でみなさんの演奏を聴かせていただくことが、何よりのモチベーションでした」とみなさんに御礼を述べて声を詰まらせた彼の涙に不覚にも釣られてしまった。

ワタシの似顔絵を描いてプレゼントしてくれた。



にしても、発表会の「発表」ってなんだろね?

 【発表】世間一般に知らせること。表向きに知らせること。また、その知らせ。 / 辞書。

そうですか。
じゃあ、山の音楽会の場合「おさらい会」のほうがしっくりくるのかな。
基本、表向けの会じゃないからね。
でも、おさらい会ってときどき聞くけれど、おさらいって復習のことだったな、小学校や音楽教室では。
「さらう」って復習したり仕上げをするってことじゃなかったのかな。

 【おさらい】芸事の師匠が弟子を集めて、日ごろ教えたことを演じさせること。また、その会。温習(おんしゅう)。

これだ、これにしよう! わしはきょうからお師匠だ!
「オカリナ倶楽部・夢見るガチョウ 公開合同おさらい会 山の音楽会」
…う~ん、やっぱり「公開」と「おさらい」のマッチングがいまひとつですなあ。
公開ってのはいらんかもな。
「オカリナ倶楽部・夢見るガチョウ 千客万来おさらい会 山の音楽会」
…う~む、ちとくどい。
これでどう。
「オカリナ倶楽部・夢見るガチョウ 千客万来 山のおさらい会」
…だめですか。





とまれ、次回はとうとう第二十回。
もはや「継続」というより「歴史」になりつつあるな。

今回の一日目、二次会で「柳の庭」を有志に合奏してもらった。(ほぼ全員参加になったけど)
第一回の頃、つまりおよそ十五年前に編曲した曲だ。
その当時の楽譜を持って来て吹いてくださった生徒さんがおられた。
楽譜は全体が黄色く変色し、端々がすり切れていた。
胸が熱くなった。

 おしまい。 
14.12.15 記 


一日目の二次会。食後の自由演奏の時間。

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管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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