揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「第一回日本オカリナコンクール」の案内と告知のお願いが送られて来たのは、昨年夏だった。
マイ生徒さんの中には図らずも興味を持つ人もあるやもしれないので、取りあえず生徒さんたちに一斉に知らせた。
が、出ると声を上げるグループはなかった。
その理由は様々だろうし詮索しなかったけれど、実は内心ほっとしたものだ。
が、十二月になって、「事後報告ですみません、申し込みました」というグループが現われてこけた。
マイ生徒さんの中には図らずも興味を持つ人もあるやもしれないので、取りあえず生徒さんたちに一斉に知らせた。
が、出ると声を上げるグループはなかった。
その理由は様々だろうし詮索しなかったけれど、実は内心ほっとしたものだ。
が、十二月になって、「事後報告ですみません、申し込みました」というグループが現われてこけた。
オカリナコンクールは、二月九日、伊丹市のホールで開かれた。
ワタシは様々な音楽コンクールはこの世から消滅してほしいと願っているのだが、現状ではそうもいかない。
で、元々は現状視察の一環として足を運ぶだけのつもりだった次第だ。主催者さんから招待券も送られてきてたし。
こうしたワタシの考えの真意については別の機会にゆずり、今便ではその後コンクールに出場することになり、ワタシをどうしても会場へ行かざるを得なくさせてしまったマイ生徒さんのグループの出場の顛末についてお伝えしたい。
なぜ出たいと思ったのか、動機を尋ねた。
好奇心だそうだ。
「…ほかには?」
「…ない」
「…もしかして、アホ?」
「はい」
ワタシは常々、この女性4人編成のグループのこの天真爛漫さを高く評価している。
が、あまり信頼もしていないので、問いを続けた。
「どんな雰囲気だと思う?」
「それが知りたいし体験したいから申し込んだのである」
「かなり、レベル、高いと」
「…! …! …! やっぱり…」
「優勝はおろか、入賞も絶対無理と思うが」
「…、…、…、やっぱり…」
「クラシックのかなり専門的なレッスンを受けた人なんかが大勢出ると思うが」
「…ƒp …decresc. …rit. …?¿」
「行儀良くできるか?」
「…たぶん」
以下、略。
これだけおどしても出るという気持ちは変わらなかったというか、もう参加費を振り込んだと言うではないか。
コンクールとは、人様に評価していただく場だ。
その評価とは絶対評価であり、つまるところ順位付けである。
そんなありがたい場に、入賞の望みもないのに好奇心だけでのこのこ出て行くのであれば、その場で自分たちにしかできない何かを堂々と表現して帰ってくるくらいの危害、じゃなかった、気概がなければ、自分たちにとっても人様にとっても時間の無駄だ。
だから、技術ではなく心意気を見せてやれ、おーーーーっ、てなことにならざるを得ないし、実際そうなってしまったのだよ、この「れ○んのきもち」のレッスンは。
あーあ。
アカペラ2曲の練習が始まった。
以前からのレパートリー「リサメント」と「シャローム」だ。
さてこの一ヶ月後、一月のレッスンの有様と言うと・・・。
「なんたる気の抜けたつまらない演奏であることか。のっぺりした命の通ってない音の羅列である。体裁ばかり気にしてコミュニケーションがない。間も何もない。ただ楽譜をなぞっているだけである」
早くもプレッシャーに押しつぶされそうとは情けない。
みんな一ヶ月の間でいろいろ考えただろうし、その間にいい意味でも悪い意味でも欲が出てくる。
当然不安も。
それが人間だ。
だから調子の落ち込みはある程度は予想していたこととはいえ、あまりに絵に描いたような変わりようだったので内心おかしかった。
ワタシはこのグループのこの単純素直さも高く評価しているので、熱く語り続けた。
「貴殿らの演奏は、まだ体裁を気にする段階にまで至っておらぬ。初心に戻るべし」
「楽譜を演奏するにあらず。音に命を吹き込むべし」
ああ、ほかに何ができよう。
コンクールという場に合わせた演奏など、誰に望めよう。
極限状態では、出てくることができるものは放っておいても出てくるし、出ないものはどうやったって出てこない。
だから、技術がおぼつかなければ、とことん自分自身であるほかに、いったい何ができよう。
いや、それは実は、どんな演奏の場でも違わないのだ。
命の通った音でかったるい世の中をぶっこわせと言いたかったが、妙齢に近い女性たちにそんな野蛮なことは言えなかった。
「お行儀が良いグループはいくらでも有りませう。が、その場で自分自身でいられるグループの有りや無しや」
・・・・・・・
当日は、各出場者が応募の際に寄せたコメントが、その登場の間に司会者によって読み上げられた。
れ○んのコメントの中に、
「センセイの『きびしい』レッスンで緊張し、コンクールもとても緊張しています」
とのひと言があった。
うぬぬ、あれほどやさしくしてきたというのに・・・おぼえておれ・・・。
で、演奏終了。
もし2曲ともいつもの最高の演奏ができたなら、三位争いには食い込めたやもしれない、というのがセンセイのかなりひいき目の評価。ヒイキ目、はずかし。
が、そんな評価にいったいなんの意味がある。
自分自身でいられたかどうか。
それは、それこそ、自分自身にしかわからない。
れ○んのきもちの気持ち、今いずこに。
ワタシは様々な音楽コンクールはこの世から消滅してほしいと願っているのだが、現状ではそうもいかない。
で、元々は現状視察の一環として足を運ぶだけのつもりだった次第だ。主催者さんから招待券も送られてきてたし。
こうしたワタシの考えの真意については別の機会にゆずり、今便ではその後コンクールに出場することになり、ワタシをどうしても会場へ行かざるを得なくさせてしまったマイ生徒さんのグループの出場の顛末についてお伝えしたい。
なぜ出たいと思ったのか、動機を尋ねた。
好奇心だそうだ。
「…ほかには?」
「…ない」
「…もしかして、アホ?」
「はい」
ワタシは常々、この女性4人編成のグループのこの天真爛漫さを高く評価している。
が、あまり信頼もしていないので、問いを続けた。
「どんな雰囲気だと思う?」
「それが知りたいし体験したいから申し込んだのである」
「かなり、レベル、高いと」
「…! …! …! やっぱり…」
「優勝はおろか、入賞も絶対無理と思うが」
「…、…、…、やっぱり…」
「クラシックのかなり専門的なレッスンを受けた人なんかが大勢出ると思うが」
「…ƒp …decresc. …rit. …?¿」
「行儀良くできるか?」
「…たぶん」
以下、略。
これだけおどしても出るという気持ちは変わらなかったというか、もう参加費を振り込んだと言うではないか。
コンクールとは、人様に評価していただく場だ。
その評価とは絶対評価であり、つまるところ順位付けである。
そんなありがたい場に、入賞の望みもないのに好奇心だけでのこのこ出て行くのであれば、その場で自分たちにしかできない何かを堂々と表現して帰ってくるくらいの危害、じゃなかった、気概がなければ、自分たちにとっても人様にとっても時間の無駄だ。
だから、技術ではなく心意気を見せてやれ、おーーーーっ、てなことにならざるを得ないし、実際そうなってしまったのだよ、この「れ○んのきもち」のレッスンは。
あーあ。
アカペラ2曲の練習が始まった。
以前からのレパートリー「リサメント」と「シャローム」だ。
さてこの一ヶ月後、一月のレッスンの有様と言うと・・・。
「なんたる気の抜けたつまらない演奏であることか。のっぺりした命の通ってない音の羅列である。体裁ばかり気にしてコミュニケーションがない。間も何もない。ただ楽譜をなぞっているだけである」
早くもプレッシャーに押しつぶされそうとは情けない。
みんな一ヶ月の間でいろいろ考えただろうし、その間にいい意味でも悪い意味でも欲が出てくる。
当然不安も。
それが人間だ。
だから調子の落ち込みはある程度は予想していたこととはいえ、あまりに絵に描いたような変わりようだったので内心おかしかった。
ワタシはこのグループのこの単純素直さも高く評価しているので、熱く語り続けた。
「貴殿らの演奏は、まだ体裁を気にする段階にまで至っておらぬ。初心に戻るべし」
「楽譜を演奏するにあらず。音に命を吹き込むべし」
ああ、ほかに何ができよう。
コンクールという場に合わせた演奏など、誰に望めよう。
極限状態では、出てくることができるものは放っておいても出てくるし、出ないものはどうやったって出てこない。
だから、技術がおぼつかなければ、とことん自分自身であるほかに、いったい何ができよう。
いや、それは実は、どんな演奏の場でも違わないのだ。
命の通った音でかったるい世の中をぶっこわせと言いたかったが、妙齢に近い女性たちにそんな野蛮なことは言えなかった。
「お行儀が良いグループはいくらでも有りませう。が、その場で自分自身でいられるグループの有りや無しや」
・・・・・・・
当日は、各出場者が応募の際に寄せたコメントが、その登場の間に司会者によって読み上げられた。
れ○んのコメントの中に、
「センセイの『きびしい』レッスンで緊張し、コンクールもとても緊張しています」
とのひと言があった。
うぬぬ、あれほどやさしくしてきたというのに・・・おぼえておれ・・・。
で、演奏終了。
もし2曲ともいつもの最高の演奏ができたなら、三位争いには食い込めたやもしれない、というのがセンセイのかなりひいき目の評価。ヒイキ目、はずかし。
が、そんな評価にいったいなんの意味がある。
自分自身でいられたかどうか。
それは、それこそ、自分自身にしかわからない。
れ○んのきもちの気持ち、今いずこに。
2につづく。
14.02.11 記
14.02.11 記
PR
Chategory
太 陽 暦
12 | 2025/01 | 02 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
管理人について
HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
New Entry
(08/20)
(04/18)
(05/17)
(09/04)
(08/31)
(04/24)
(04/19)
New Comments
※ 非公開を希望される方はその旨お書きください。
[09/10 水戸ふぢ]
[09/05 森下知子]
[07/17 Kitty]
[05/31 Kitty]
[04/17 Kitty]
[03/13 巴だ]
[12/08 栗美]
ブログ内検索
New Track Back
Archives
ようこそ