揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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並行していくつもの本や文書に目を通していると、自分で何か書くということがなかなかできなくなりますな。そんな日々なのだ。
その中の読みかけの一冊に、宮本武蔵の「五輪書」がある。武蔵の唯一の自著であるこの書は、武士の世界で「兵法」と呼ばれるものについての独自の見解をしたためた本だ。「兵法」とは剣術と、一対一または集団対集団の戦術、そしてそれらをいかに身につけるかの方法論のことである。
武蔵は生涯独学の人だった。それだけに、不敗の体験を通して積み上げられた研究の成果にはたいへん説得力がある。そんな五輪書をいつかじっくり読んでみたいと思っていたのだが(学生の頃に立ち読みだけで挫折した)このたび突然義父から送られてきた。古書を整理してたら出てきたのでよかったら読んでみ、とのことであった。昨年、武蔵を題材にした劇画「バ☆ボンド」のバックナンバー20数冊を進呈したことへの返礼と言えなくもないかもしれない。
ウツボ草とドクダミ
その中の読みかけの一冊に、宮本武蔵の「五輪書」がある。武蔵の唯一の自著であるこの書は、武士の世界で「兵法」と呼ばれるものについての独自の見解をしたためた本だ。「兵法」とは剣術と、一対一または集団対集団の戦術、そしてそれらをいかに身につけるかの方法論のことである。
武蔵は生涯独学の人だった。それだけに、不敗の体験を通して積み上げられた研究の成果にはたいへん説得力がある。そんな五輪書をいつかじっくり読んでみたいと思っていたのだが(学生の頃に立ち読みだけで挫折した)このたび突然義父から送られてきた。古書を整理してたら出てきたのでよかったら読んでみ、とのことであった。昨年、武蔵を題材にした劇画「バ☆ボンド」のバックナンバー20数冊を進呈したことへの返礼と言えなくもないかもしれない。
ウツボ草とドクダミ
まずワタシの目を引いたのは、目次であった。五輪書は五つの章に分かれている。順に「地の巻」「水の巻」「火の巻」「風の巻」そして「空の巻」とつづいている。
さて、「オカリナは、土に水を加え、火を通して作られます。そして、人間が息という風を通して命を得ます」
これが、ワタシがいつもオカリナを紹介するときに使うフレーズだ。オカリナは、土、水、火、風という自然の四大元素がひとつになって音楽を作る楽器だとお伝えしている。お気づきの通り、五輪書のコンセプトは、オカリナの成り立ちにとてもよく似ている。似すぎている。
ここでワタシは考えた。ワタシのオカリナの紹介には「空」という五つ目のプロセスがない、「空の巻」はオカリナにおいてはどういうプロセスに当てはまると言えるだろう、と。
答はすぐに出た。「人間が息という風を通して命を得」たオカリナは音を発する。音とはつまり「空気」の振動のことだから、「空の巻」は「空」の「気」の振動、つまり音そのものに当てはまる。
この例えの持つ意味はたいへん大きい。なぜなら、「風」までのプロセスはオカリナの成り立ちを表現しているとは言え、音楽を作るという立場に立てばここまではまだ前段階にすぎず、「空」がようやく出発点となるからだ。
「空」は無限をもまた表わしている。無限の空気・空間を自在に振動させ、その振動を無限の彼方にまで伝えること、これが音楽なのだ。だから、これまでワタシが単に「音楽」と言うのみだったことが、「空」というコンセプトを取り入れることで、オカリナの成り立ちと音楽との関係をより適確に表現できるようになるように思う。
もちろん、演奏者は言葉ではなく演奏によって音楽とは何かを伝えるのが仕事ではあるが、音楽が生まれる過程をより大きな視点から見て表現することもまた、楽しい。
兵法の修得の道が、オカリナなどの楽器と音楽の修得の道に通じることは言うまでもない。武蔵と同じく独学の徒であるワタシは、すばらしい先達に出会ったとの思いを噛みしめている。
さて、「オカリナは、土に水を加え、火を通して作られます。そして、人間が息という風を通して命を得ます」
これが、ワタシがいつもオカリナを紹介するときに使うフレーズだ。オカリナは、土、水、火、風という自然の四大元素がひとつになって音楽を作る楽器だとお伝えしている。お気づきの通り、五輪書のコンセプトは、オカリナの成り立ちにとてもよく似ている。似すぎている。
ここでワタシは考えた。ワタシのオカリナの紹介には「空」という五つ目のプロセスがない、「空の巻」はオカリナにおいてはどういうプロセスに当てはまると言えるだろう、と。
答はすぐに出た。「人間が息という風を通して命を得」たオカリナは音を発する。音とはつまり「空気」の振動のことだから、「空の巻」は「空」の「気」の振動、つまり音そのものに当てはまる。
この例えの持つ意味はたいへん大きい。なぜなら、「風」までのプロセスはオカリナの成り立ちを表現しているとは言え、音楽を作るという立場に立てばここまではまだ前段階にすぎず、「空」がようやく出発点となるからだ。
「空」は無限をもまた表わしている。無限の空気・空間を自在に振動させ、その振動を無限の彼方にまで伝えること、これが音楽なのだ。だから、これまでワタシが単に「音楽」と言うのみだったことが、「空」というコンセプトを取り入れることで、オカリナの成り立ちと音楽との関係をより適確に表現できるようになるように思う。
もちろん、演奏者は言葉ではなく演奏によって音楽とは何かを伝えるのが仕事ではあるが、音楽が生まれる過程をより大きな視点から見て表現することもまた、楽しい。
兵法の修得の道が、オカリナなどの楽器と音楽の修得の道に通じることは言うまでもない。武蔵と同じく独学の徒であるワタシは、すばらしい先達に出会ったとの思いを噛みしめている。
つづく。
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管理人について
HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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