#779 マッハ５

三日前のマイ・ツイート。
「【黄害】車を出すときにワイパーを動かすと、窓の隅に黄色い粉末がたまった」
杉花粉の季節もこうだった。
が、花粉はやや黄緑がかっている。
ツイートに書いた粉末は、濃い黄色だった。
インドからターメリックが飛んできたのだらふか。
ちゃうちゃう。

黄砂は、中国の大河・黄河が運ぶ黄色い砂であることはゆーまでもない。
黄色い砂で黄色くなった川だから黄河と呼ばれることは、これ股ゆーまでもない。
黄河は、大都市天津と遼東半島に挟まれた渤海に流れ込んでいる。
渤海は黄海へとつながっている。
黄海もまた、黄河から渤海へ流れ込んだ黄砂の影響で黄色いのだ。
そしてアジアの黄色人種はみんな、黄砂の影響で黄色いのだ。
何もかも黄色く染めてしまう黄砂。

話半分。
閑話休題。

ウチは露天駐車だからへんたいだ。
今朝などは、外を見れば車がない。
見えるのは黄色い砂山ばかりなり。
もしやと思い、ひときわ盛り上がった砂山を掘ってみれば、マイ愛車が現われた。

話三分の二。

黄砂飛び交う日本の午後。
畑仕事に出てみれば、ものの２分でくしゃみ炸裂。
半刻もすれば、のどがいがらいこと、いがらいこと。
のど飴、のど薬の類いはまったく用いぬが、うがいでは効きめなく。
で、本日のツイート。
「【のど薬情報】黄砂でのどが痛い人、リツイート。『龍拡散』」

きょうは夕立 & 雷でそれはよかった。
よくない。
積もり積もった黄砂は、さながら中国は山西省の黄河的黄色的濁流となって、マイ畑を飲み込んでしまった。
雨雲が去った後には、黄色い泥の中から突き出た緑色した鹿よけネットが、泥でたわんで重そうに揺れていたとさ。

噺全部。

黄河中流域から関西まで、およそ2,000km。
砂をこれだけの距離を運ぶ風の力よ。
目に見えないほど微細な物質だったら、いったいどれくらいの距離を運ぶのだらふ。

雨上がりの空を、マッハ５で鉄腕アトムが飛んでゆく。

　おしまい。　
11.05.17 記