揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#535 「3たて」の味
じゃ〜ん。これが小型電動籾摺り機(もみすりき)だっ。
スイッチを入れて上の投入口から籾を入れると、右の青い漏斗状のサイクロンの下から籾殻が、向こう側の排出口から玄米が出てくる。奥にあるのは籾の選別に使ったKさんの唐箕。
ようやく、とうとう、いよいよ、ついに、この日がやってきた。
ようやく、とうとう、いよいよ、ついに、この日がやってきた。
籾摺り機が届く予定日のきょう。朝からなんだか落ち着かなかった。
昼過ぎ。宅配便のにいちゃんが土間まで運んでくれた籾摺り機。さっそく、まずは水田で作った稲の籾の籾摺りをした。おおっ、これはすごいっ。500g/5合の籾は、あっという間に410g/2合半の玄米と化して、それはおどろいた。やっぱり農作業もテクノロジーの時代だぜ。
午後3時。PCに向かって仕事をしつつも、そわそわする。この心境を何に例えればいいのか。演奏の出番を待つときともちがう。初めてのデートに向かうときとも、試験の合格発表を待つときともちがうこのそわそわ感。
午後4時半。玄米二合を卓上精米機にかけた。初めてのマイお米は七分づきにして、ていねいに研いで水に浸した。おっ、研ぎ汁の香りからして、すでに香ばしいではないかっ。気のせいかっ。
午後6時。風呂から上がって、取って置きのビールを開けた。時計が気になる。よく知ったご婦人は、7時までは子どもたちとピアノのおけいこだ。
午後7時。マイ新米は、いつも通りのタイマー付き電気炊飯器で炊きあがった。
初めて自分たちで作った銘柄も定かでないお米は、摺りたて、つきたて、炊きたてという「3たて」のぜいたくこの上ないご飯になった。炊飯器のフタを開けて、ご婦人とふたりで顔を近づけた。その瞬間湧き立ってきた、例えようもない香ばしい香り・・・は、なかった。普通のご飯の香りだ。それよりも、炊飯器の中を見てがっかり。水が多すぎたようで、べちゃっとしている。新米だから、水は少し控えめにしたつもりだったのだが。
とにかく食卓へ運んだ。今夜はシンプルな和食のおかずがうれしい。が、一口目は、当然ご飯を口に運ぶ。七分つきにしては白いな。ちょっとつきすぎたか。で、かなり水分を飛ばしたが、まだべたつく。で、ついに一口目・・・おっ、ううっ、ああっ、普通のご飯の味だっ。
おかずには手を付けず、二口、三口とご飯ばかり口に運ぶ。が、何度運んでもおいしさが増すはずもない。普通の、べちゃっとしたご飯だ。いや、少なくともまずくはないぞ。
焼いた白ネギにしょう油を垂らし、美山で買った手作りトウガラシ味噌を少し付けて食べた。・・・辛っ。トウガラシの固まりが当たってしまった。
塩鮭が入った粕汁をすすった。・・・しょっぱいっ。なんというしょっぱい塩鮭なのだ。
このような次第で、マイ新ご飯の味は一向にわからなくなってしまった。
食べながら、この一年の稲と共に過ごした濃密な時間を思い起こしてみた。そうすることで、すべてのシーンがこの上ない妙味となってワタシの脳髄をしびれさせるはずだったが、あいにく初めてのマイ新米ご飯のべちゃっとした感触は、次回の籾摺り・精米・飯炊きをいかに成功させるかについての思考ばかりを生み出しつづけたとさ。
昼過ぎ。宅配便のにいちゃんが土間まで運んでくれた籾摺り機。さっそく、まずは水田で作った稲の籾の籾摺りをした。おおっ、これはすごいっ。500g/5合の籾は、あっという間に410g/2合半の玄米と化して、それはおどろいた。やっぱり農作業もテクノロジーの時代だぜ。
午後3時。PCに向かって仕事をしつつも、そわそわする。この心境を何に例えればいいのか。演奏の出番を待つときともちがう。初めてのデートに向かうときとも、試験の合格発表を待つときともちがうこのそわそわ感。
午後4時半。玄米二合を卓上精米機にかけた。初めてのマイお米は七分づきにして、ていねいに研いで水に浸した。おっ、研ぎ汁の香りからして、すでに香ばしいではないかっ。気のせいかっ。
午後6時。風呂から上がって、取って置きのビールを開けた。時計が気になる。よく知ったご婦人は、7時までは子どもたちとピアノのおけいこだ。
午後7時。マイ新米は、いつも通りのタイマー付き電気炊飯器で炊きあがった。
初めて自分たちで作った銘柄も定かでないお米は、摺りたて、つきたて、炊きたてという「3たて」のぜいたくこの上ないご飯になった。炊飯器のフタを開けて、ご婦人とふたりで顔を近づけた。その瞬間湧き立ってきた、例えようもない香ばしい香り・・・は、なかった。普通のご飯の香りだ。それよりも、炊飯器の中を見てがっかり。水が多すぎたようで、べちゃっとしている。新米だから、水は少し控えめにしたつもりだったのだが。
とにかく食卓へ運んだ。今夜はシンプルな和食のおかずがうれしい。が、一口目は、当然ご飯を口に運ぶ。七分つきにしては白いな。ちょっとつきすぎたか。で、かなり水分を飛ばしたが、まだべたつく。で、ついに一口目・・・おっ、ううっ、ああっ、普通のご飯の味だっ。
おかずには手を付けず、二口、三口とご飯ばかり口に運ぶ。が、何度運んでもおいしさが増すはずもない。普通の、べちゃっとしたご飯だ。いや、少なくともまずくはないぞ。
焼いた白ネギにしょう油を垂らし、美山で買った手作りトウガラシ味噌を少し付けて食べた。・・・辛っ。トウガラシの固まりが当たってしまった。
塩鮭が入った粕汁をすすった。・・・しょっぱいっ。なんというしょっぱい塩鮭なのだ。
このような次第で、マイ新ご飯の味は一向にわからなくなってしまった。
食べながら、この一年の稲と共に過ごした濃密な時間を思い起こしてみた。そうすることで、すべてのシーンがこの上ない妙味となってワタシの脳髄をしびれさせるはずだったが、あいにく初めてのマイ新米ご飯のべちゃっとした感触は、次回の籾摺り・精米・飯炊きをいかに成功させるかについての思考ばかりを生み出しつづけたとさ。
無題
ついにこの日がやってこられたのですね
本当におめでとうございます!!
今後に課題(精米・炊飯等)は残されたものの
まずはここまで来られたことに感慨深いものを感じます
それから・・・とっておきのビールの銘柄が気になってしまいました(なんでそっちに気が行ってしまうのでしょうか・・・すみません)。
本当におめでとうございます!!
今後に課題(精米・炊飯等)は残されたものの
まずはここまで来られたことに感慨深いものを感じます
それから・・・とっておきのビールの銘柄が気になってしまいました(なんでそっちに気が行ってしまうのでしょうか・・・すみません)。
Re:無題
りnさま
祝っていただいてありがとうございます。
あれからマイ新米ご飯はお休み。
次はいよいよ乾田のお米を炊いてみようと思っております。
で、取って置きのビールの銘柄は、「琥珀YE○ISU・限定醸造」
・・・取って置きと言うにはちと恥ずかしい、庶民のビールでそれはよかった。
が、これがなかなかうまいです。
祝っていただいてありがとうございます。
あれからマイ新米ご飯はお休み。
次はいよいよ乾田のお米を炊いてみようと思っております。
で、取って置きのビールの銘柄は、「琥珀YE○ISU・限定醸造」
・・・取って置きと言うにはちと恥ずかしい、庶民のビールでそれはよかった。
が、これがなかなかうまいです。
巴だ
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管理人について
HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
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特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
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