#729 勝負師再び

#729　勝負師再び

　きょうは春の匂いがした。明後日３日は節分、４日は立春だもんな。もうすぐ正月だ。うれしいな。気持ちがいい日和のきょう、いいニュースがあった。わが長友祐都君が、イタリアリーグ最強チームのインテルに移籍したことだ。すごい。松井秀樹がNYヤンキースに入ったことに匹敵する快挙だ。「世界一のサイドバックになる」と宣言していた長友。きっとなれる友。

　身長170センチながら超人的スタミナと走力を誇る長友。先日のアジア杯決勝オーストラリア戦でも、最後の最後まで馬車馬のように走り続けた。
　この日は、本田の調子が今ひとつだった。足が動いてない。パスが決まらない。おい本田、どうした本田、走れホンダっ、出足が自慢のエンジンじゃなかったのか HONDAーっ。

　で、またも延長戦に突入。ザックことザッケローニ監督は布陣を大きく変えた。長友は定位置の左ＳＢから中盤左サイドへ配置換え。そしてずっと出番がなかった李忠成を投入。
　延長後半4分、長友がゴール前へ上げた二本目のクロスに、李が左足ボレーで合わせた。ＧＫは一歩も動けず、ボールはゴールに吸い込まれていった。なんという気持ちがいいシュート。今思い出してもゾクゾクする。すげーぞ李、やったぜリー、サイコーだっ、Leeーっ。
　ボールがネットに達するまでに振り返ってチームメートに向かって歓喜の声を上げる李。そこには、チームの勝利への決定的な一歩を得た喜びが表現されていた。

　さて、延長に入ってから投入した李がワンチャンスを会心のボレーで決め、それをアシストしたのはポジションを換えた長友だった。勝負師ザック采配、おそるべし。ちなみに準決勝で本田がＧＫに弾かれたＰＫを押し込んだ細貝も途中出場だった。「ＰＫのときは常にあのプレーをねらっている」と言う細貝の起用も的中。
　少年ザックは身体を壊してサッカー選手をあきらめ、家業のペンションを手伝ったり保険の外交員をしながらサッカーの監督を目指したそうだ。泣かせるお人だ。
　決勝戦勝利後のインタビュー。
　記者「采配の的中率に驚かされる」
　ザック「特別なことはしていない。味方の強いところと弱いところ、相手の強いところと弱いところ、試合の展開をあるがままに見ているだけだ」
　しびれた。「お前を信頼している」との言葉をかけて選手を送り出すザック。やっぱり男の中の男だぜ。

　春の気配を感じた話が、いつの間にかサッカーの話になってそのまま終わってしまった・・・って、ほとんど最初から脱線転覆か。当分サッカーネタは禁止だな。

　おしまい。　
11.02.01 記　

半月前

2011/02/02 (Wed) 時　事 TRACKBACK() COMMENT(0)