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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
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#252 ビルマで竪琴を

 かつて、行ってみたい国のひとつに、ビルマがあった。子供のころは、ビルマと言えばアフリカの国で土人が暮らしていると思っていた。その後映画「ビルマの竪琴」を見て、その美しく静ひつな風景に憧れるようになった。そして、太平洋戦争中はひどい目にあった国であることも知った。

 十数年前に、タイ西部のミャンマーとの国境の小さな町、カンチャナブリーを訪れた。バンコクのトン・ブリ駅から列車で5時間ゆられるその道中の景観は、この町に近づくにつれて美しく変貌していった。広がる赤土の大地に点在する椰子の木とさとうきび畑と草ぶき風の家々。こぼれ落ちんばかりのさとうきびを荷台に積み上げた極彩色にペイントされたトラックが、踏切で列車の通過をのんびりと待っている。広く青い空と深い緑をたたえる山々の間に広がる赤土の大地は、ワタシの心の奥底に眠る何ものかをゆすぶりつづけた。

 カンチャナブリーはこの旧泰緬鉄道の終点で、終着駅はナム・トク駅という。カンチャナブリーは観光の町でもある。映画「戦場に架ける橋」で有名になったクワイ川橋があるのだ。橋を渡れば、ミャンマーは目の前だ。
 タイという国には中国系の人種が多い。が、このあたりまで来ると、あきらかに顔立ちがちがう人がふえてくる。それは、インド系と言っていい、黒く、彫りが深い顔立ちだ。
 そんなわけで、ミャンマー、つまりワタシの中のビルマの風土は、このあたりにかなり近いものなのだろうと想像していた。カンチャナブリーを訪れることで、ワタシのビルマへの憧憬はいっそう強まったのだ。

 そのいにしえのビルマは、軍事政権の力がますます強大になり、異常な国家体制を採る国へと変貌してしまった。いつの時代も、国家が強くなればなるほど人民はないがしろにされる。先日のサイクロンの一撃はまことに気の毒であったが、被害をいかに最小限に食い止めるかは、人の行ないにかかっている。それを妨げる国家というものは、少数の者の私物であると断じてよい。

 どこの国でも、大きな災害に遭った人は、口をそろえて「援助がない」と言う。このたびのミャンマーをおそったサイクロンのニュースの中で聞くそうした声は、軍事政権による圧政と外国からの援助の拒否を思うとき、ことのほか悲痛な叫びに聞こえる。軍事政権によるマスコミ規制のせいでふだんは首都ヤンゴンの映像さえなかなか見ることができないわれわれは、この国の田舎の日常の窮状ぶりを思い描けるだけの想像力を持つことができるだろうか。そして、他国からの被災地への援助さえ拒否する国に、ワタシが降り立つことができる日はいつ訪れるのだろうか。

 おしまい。 
08.05.10 
君子蘭
君子蘭

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演奏活動歴/揚琴、27年。オカリナ、16年。
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演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

京都府下農村在住。
雨乞い師見習い。
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