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揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
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#143 放蕩は時を超える??

 源氏物語が記録の上で確認されてから来年で千年になる。今年は千年紀のプレイベントが各地で盛んだ。ワタシも9月22日から4日間、源氏物語生誕の地とされる大津市・石山寺でのイベントで、三田乙絵さんのひとり芝居の音楽を揚琴の生演奏で担当する。

 源氏物語とはこういうものだ。
 宮廷というたいへん閉鎖的な世界で、色気違いの男が権力と美貌を利用して放蕩の限りを尽くし、それを女どもが喜んで受け入れたり嫉妬したりするというなんともばかばかしいストーリーが延々と綴られているにすぎない。そんなものがなぜか時を超えて受け継がれている。

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 原文がたとえようもない美しい筆致と、巧み極まる情景描写で綴られていることは間違いない。しかし、この現代に原文を読みこなせる人は専門家だけだろう。
 であれば、このばかげたストーリーに、いったい時を超えて人の心を動かす力があるのだろうか。

 いずれにしても、ワタシとしては、原作者の言葉以前の感情をなんとか感じ取って曲を作り、パフォーマーの感情がかもし出すリズムと抑揚にしたがって音楽を奏でるまでだ。これは源氏物語に限ったことではない。物語の表現において、ストーリーは実は二の次なのだ。能だって、狂言だって、バレエだって、なんだってそうだ。
 つまり、パフォーマーにとってそうだということは、読者にとってもそうだということだ。源氏物語は、言葉になる以前の感情が時を超えて受け継がれていくことを証明している。

 リハーサルでは、三田乙絵さんの明朗でさわやかな語り口に、ワタシの揚琴は大いに反応してくれた。これから4日間、ふたりのパフォーマンスは進化しつづけるだろう。
(9月21日記す)

 おしまい。 
紫式部
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管理人について

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巴だ リョウヘイ
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揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
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所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

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特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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