揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#355 師走った
十二月初めは、生徒さんたちの合同発表会の準備にばかりではない。発表会当日もセンセイは走り回る運命にある。こじんまりとした会場とはいえ、一階と二階を階段で数えきれないほど行ったり来たりはなかなかこたえる。センセイの苦労話を書いても面白くもなんともないが、階段の上り下りが唯一の苦労話になるところが笑える。
十二月初めは、生徒さんたちの合同発表会の準備にばかりではない。発表会当日もセンセイは走り回る運命にある。こじんまりとした会場とはいえ、一階と二階を階段で数えきれないほど行ったり来たりはなかなかこたえる。センセイの苦労話を書いても面白くもなんともないが、階段の上り下りが唯一の苦労話になるところが笑える。
美山町の西のはずれ、由良川のほとりに「やまびこ堂」という建物がある。森を切り開いて建てられた山小屋風の木造の建物だ。わがオカリナサークル夢見るガチョウの合同発表会「山の音楽会」は、今年もやまびこ堂で開かれた。緑と静寂に包まれた建物の二階にあるホールは、自然光が十分に取り入れられて明るく、とても響きが良い。すぐ前方には美しい山々が望める。ここで吹くオカリナは、開放的でやさしい音色がする。で、みんなが気に入っている。
きのう無事終わった山の音楽会。これまでで最多の参加者とゲスト3名とお手伝いしてくれたスタッフと数名のギャラリーとよく知ったご婦人とセンセイの計約70名を、やまびこ堂の床はしっかりと支えてくれた。
朝から山から海から街からぞくぞくと集まってくる生徒さんたちの表情は、年々やわらかくなってくる。緊張でひきつった顔、こわい顔、青い顔がぞくぞくと詰めかけてきたら、ワタシでなくとも逃げ出したくなるだろう。今年はみんな笑顔でよかった。
たったひとりで吹いた人、ふたりで熱く吹いた人、8人で一丸となって吹いた人、元気いっぱい吹いた人、流れるように吹いた人、つまづきつつも最後まで吹いた人、終始呆然と吹いた人、立ち直ったときには曲の最後だった人。それぞれに「ここがワタシの生きる場所っ」という演奏だった。
一年なんてあっという間だと感じる一方で、一年の重みを感じるときもある。今回の参加者の大半は、去年も参加した。その人たちの大きな変化を聴くと、一年間に積み重ねるものの大きさを感じずにはいられなかった。
パワーアップとひとことで言うが、合奏の場合、それは単なる力強い音の合計だとは限らない。静かな場面でパワーアップを感じることもある。息がぴたりと合い、いくつもの音が一本の線のように重なり合い、それらが一糸乱れず伸び上がり、下降し、うねるとき、それがたとえ小さな音でも、はかりしれないパワーを生み出す。それこそが力強い音となる。ここに音楽の妙味がある。
一年前はたどたどしい音に終始したグループが、たとえほんのしばらくの間でもそんな音を出せるようになったのを目の当たりにしたとき、心のこもった演奏を信条とするグループにいっそうの磨きがかかったのを確かめたとき、時というものが持つ力に圧倒されてしまう。
何がこんなに人をオカリナにかき立てるのだろう。「オカリナが好き」「仲間と吹くと楽しい」「誰かにほめてほしい」「聴く人に喜んでほしい」「ヤツに負けたくない」「センセイをいじめたい」だけでは片付けられない何かがあるにちがいない。それを突き止め、それに応えていくことがセンセイの役割ならば、それはなかなかしんどい、いや、すばらしいことのような気がしてきた山の音楽会の翌日。
らしくないなー。
きのう無事終わった山の音楽会。これまでで最多の参加者とゲスト3名とお手伝いしてくれたスタッフと数名のギャラリーとよく知ったご婦人とセンセイの計約70名を、やまびこ堂の床はしっかりと支えてくれた。
朝から山から海から街からぞくぞくと集まってくる生徒さんたちの表情は、年々やわらかくなってくる。緊張でひきつった顔、こわい顔、青い顔がぞくぞくと詰めかけてきたら、ワタシでなくとも逃げ出したくなるだろう。今年はみんな笑顔でよかった。
たったひとりで吹いた人、ふたりで熱く吹いた人、8人で一丸となって吹いた人、元気いっぱい吹いた人、流れるように吹いた人、つまづきつつも最後まで吹いた人、終始呆然と吹いた人、立ち直ったときには曲の最後だった人。それぞれに「ここがワタシの生きる場所っ」という演奏だった。
一年なんてあっという間だと感じる一方で、一年の重みを感じるときもある。今回の参加者の大半は、去年も参加した。その人たちの大きな変化を聴くと、一年間に積み重ねるものの大きさを感じずにはいられなかった。
パワーアップとひとことで言うが、合奏の場合、それは単なる力強い音の合計だとは限らない。静かな場面でパワーアップを感じることもある。息がぴたりと合い、いくつもの音が一本の線のように重なり合い、それらが一糸乱れず伸び上がり、下降し、うねるとき、それがたとえ小さな音でも、はかりしれないパワーを生み出す。それこそが力強い音となる。ここに音楽の妙味がある。
一年前はたどたどしい音に終始したグループが、たとえほんのしばらくの間でもそんな音を出せるようになったのを目の当たりにしたとき、心のこもった演奏を信条とするグループにいっそうの磨きがかかったのを確かめたとき、時というものが持つ力に圧倒されてしまう。
何がこんなに人をオカリナにかき立てるのだろう。「オカリナが好き」「仲間と吹くと楽しい」「誰かにほめてほしい」「聴く人に喜んでほしい」「ヤツに負けたくない」「センセイをいじめたい」だけでは片付けられない何かがあるにちがいない。それを突き止め、それに応えていくことがセンセイの役割ならば、それはなかなかしんどい、いや、すばらしいことのような気がしてきた山の音楽会の翌日。
らしくないなー。
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管理人について
HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
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