忍者ブログ
揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
2024-121 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 prev 11 next 01
79  78  77  76  75  74  73  72  71  70  69 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

#136 こだわりの果てに

 ワタシの揚琴のバチは、竹のお箸を改造したものだ。中国製で「天竺箸」という名が付けられていた。天竺とはインドのことだが、そういえばそのような柄が施されている。根元には金メッキされていた金具がはめ込まれているが、今ではメッキはすっかりはげ落ちてしまっている。

拍手[0回]


 天竺箸は、十数本をひと箱に詰めて売られている。そのうち、バチとして使えるまっすぐなものは、せいぜい一、二本しかない。
 箸はどれも竹の地色である薄い茶色に濃い茶色で彩色されている。この配色は揚琴とそっくりで、揚琴の上に置くと、まるで専用のバチのように見える。

 このお箸の先端を少し丸くけずり、先端から5センチほどまでにフェルトの布を貼り付ける。この布は使ううちにすぐにすりへってくるので、ひんぱんに張り替える。接着剤はデンプン100%の洗濯糊に限る。
 この糊の加減がたいへん微妙でむずかしい。天然の水で糊を2倍に溶き、指でバチにうすく伸ばしながら塗ってゆく。均一に、適度な厚さに塗らなければ、思った音色は得られない。
 そして、布を指で軽く押さえて貼付ける。適度に空気を含むように加減する。
 一度でOKが出ることは少ない。何度も新しい布を切り出して貼り直すことが多い。

 ここまでやっても、気にいったものはなかなかできない。が、たとえベストのものができたとしても、使ううちにすぐにすりへって音色もタッチも変わってくる。そして、それにつれて耳と指もなれてくるので、相当すりへるまでは多少の音色の変化はあまり気にならない。
 だから、結局は、たいてい「まあ、これでいいや」と作業を終えることになる。まったく、こだわっているのだか、いないのだか。
 これを「弘法は筆を選ばず」の境地と言えればいいのだが、それは常に演奏の結果次第なのだ。

 あれもこれも「まあ、これでいいや」の心境で9日のコンサートを迎える。まあ、いいや。

 おしまい。 
揚琴のスタンドにとまっているウマオイ
ウマオイ07.09.04
PR
NAME
TITLE
COLOR
MAIL
URL
COMMENT
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS
TRACKBACK URL 
おしらせ
お問合せはホームページの "FAQ & Form" からしていただけます。
太 陽 暦
11 2024/12 01
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
管理人について

HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
 
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)

コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。

特 技/晴れ男であること。

オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。

2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
New Comments
※ 非公開を希望される方はその旨お書きください。
[09/10 水戸ふぢ]
[09/05 森下知子]
[07/17 Kitty]
[05/31 Kitty]
[04/17 Kitty]
[03/13 巴だ]
[12/08 栗美]
twitter
ブログ内検索
New Track Back
ようこそ
バーコード
"巴だ リョウヘイ" WROTE ALL ARTICLES.
PRODUCED BY SHINOBI.JP@SAMURAI FACTORY INC.
忍者ブログ [PR]