揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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ネイティブ・アメリカンの多くの部族に伝わるこの笛。
ワタシが手に入れた二本、写真奥のスタンドに乗せられた方は、長さが60cmある。
「Redtail Hawk(赤い尾の鷹)」という名前が付けられている。
リードの装飾には鷹の頭部が施されている。
レッドテール・ホークは、ウォルナット(クルミ)の木でできている。
胡桃の実と木が大好きなワタシはへんたい満足。
高音は温かく張りがあり、低音は粘りがあってよく通る。
月夜に森の精霊と交信できそうな音色だ。
音域はオカリナのアルトG管に相当する。
手前の方の笛の長さは28cm。
オカリナのソプラノG管の音域に当たる。
名前は「ポケット・フルート」
レッド・シダー(赤杉)製の高い音域の笛だが、音全体につやと心地よい粘りがある。
草原で動物たちと語り合えそうな音色だ。
どちらも基本音域は1オクターブしか無い。
そして基本音階は5音音階だ。
そこがまたいい。
レッドテール・ホークだけを求めるつもりだったが、ポケット・フルートを手にして、案の定痛く気に入ってしまった。
で、二本ともようこそいらっしゃいました、となった次第。
あれはいつのことだったか、名手たちの演奏を聴いてから、ネイティブ・アメリカン・フルートの音色は我が精神の深部に根を降ろしていた。
が、そもそも、オカリナで即興演奏をするときのワタシのスタイルは、彼らのスタイルに近いような気がしていた。
実際に手にしたら、想像通り、ワタシの心とワタシを取り巻く風景にあまりにもしっくり来たその音色。
だから、きっと11月の満月という特別な時期に、ごく自然に出会えたのだろう。
ネイティブ・アメリカンたちは今宵の満月をどんな風に呼ぶか。
作家で世界のネイティブ文化の研究家である北山耕平さんが、きょう twitter で次のように紹介しておられた。
「ビーバー月(アルゴンキン)霜月(アニシボイン)川が凍りはじめる月(アラパホ)鹿にさかりのつく月(シャイアン)狩猟月(チェロキー)七面鳥と祝祭の月(ポタワトミ)巣立ちしたばかりの鷲の月(ホピ)葉の落ちる月(ラコタ)寒気を感じる月(アイヌ)」
特別な夜を迎えるために、ワタシは日がな笛の手入れに余念がなかった。
笛の表面を、皮布でていねいに磨いてなめらかにした。
笛の内部には、届く範囲でサンドペーパーをかけた。
鷹の頭の細工は、そのままリードの一部となっている。
その裏側の笛本体と接する面と、本体側のリードの表面を、これも皮布で磨いた。
するとどうだらふ。
高音がいっそう鮮やかになった。
ワタシはなんだか、胡桃の木に宿る精霊を呼び出したような気持ちになった。
さあ、いよいよ Special Night がやってきた。
ワタシは戸外へ出て月を探した。
今宵の月を探すことは、我々が半ば見失ってしまった古の時の感覚を、この世界のすべてが一体となって巡り続ける時間を探すことなのだと思えた。
が…ああ、なんたること。
今宵は雲が厚く、月の姿はどこにも見えないではないか。
全体がぼーっと白んだような夜空だ。
珍しく風邪を引いているワタシは、いっそう意気消沈した。
…あ、今、何か白いものが空を横切ったぞ……。
ワタシはそれを精霊が会いに来てくれたのだと思うことにして気を取り直し、雲の上で煌煌と輝く特別な満月に向かって、まだまだ心もとない原始の音色を響かせた。
とは言っても、部屋にもどって、この便を書いては吹き、吹いては書きしているのであったとさ。
おしまい。
11.11.10 記
11.11.10 記
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ネイティブな自省
追 記;
北山耕平さんは、本文中で紹介したツイートにつづいて、次のようなツイートを投稿されました。
「どこに住んでいるか? なにをしているか? 関係を理解しているか? 正しい関係をとっているか? 水はどこから来ているか? 身のまわりの自然を理解しているか? 真実を語っているか? 自分のコミュニティーを作っているか? 互いに優しくあるか? 自分の内側以外に指導者を求めていないか?」http://twitter.com/#!/smilingcloud/status/134450323975704576
きっとネイティブの人々にとっての11月の満月の夜は、仲間と共にこのように自省するための大切な一夜だったに違いありません。
巴だ
北山耕平さんは、本文中で紹介したツイートにつづいて、次のようなツイートを投稿されました。
「どこに住んでいるか? なにをしているか? 関係を理解しているか? 正しい関係をとっているか? 水はどこから来ているか? 身のまわりの自然を理解しているか? 真実を語っているか? 自分のコミュニティーを作っているか? 互いに優しくあるか? 自分の内側以外に指導者を求めていないか?」http://twitter.com/#!/smilingcloud/status/134450323975704576
きっとネイティブの人々にとっての11月の満月の夜は、仲間と共にこのように自省するための大切な一夜だったに違いありません。
巴だ
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巴だ リョウヘイ
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非公開
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揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
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ほしい。
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演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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