揚琴、オカリナ & インディアンフルート奏者がつづるいろいろばなし。
音楽、田舎暮らし、自然・環境、時事、ほかいろいろ。
どうぞ、ごゆっくり。
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#260 満月の夜にピアノが吠えた−4
温度計や湿度計に現われる数値の変化と体感温度・湿度の変化はことなる。ワタシは思うのだが、楽器が感じるそれらも、人間の体感に近いのではないだろうか。この三日間、同じ会場で同じ曲を揚琴で演奏した。吹き抜けの室内には常にひんやりとした空気が保たれ、持参した温度計・湿度計が示す数値に大きな変化はなかった。が、たいへん暑かった日、雨の日、雨上がりの日、それぞれの音色の変化が温度計・湿度計の数値の変化以上にドラスティックに感じられたのだ。その変化は、当然演奏に影響を及ぼすので、同じ曲でも毎回ちがった表情を持つこととなる。そしてインプロビゼーション部では、さらにはっきりとちがいが出る。
温度計や湿度計に現われる数値の変化と体感温度・湿度の変化はことなる。ワタシは思うのだが、楽器が感じるそれらも、人間の体感に近いのではないだろうか。この三日間、同じ会場で同じ曲を揚琴で演奏した。吹き抜けの室内には常にひんやりとした空気が保たれ、持参した温度計・湿度計が示す数値に大きな変化はなかった。が、たいへん暑かった日、雨の日、雨上がりの日、それぞれの音色の変化が温度計・湿度計の数値の変化以上にドラスティックに感じられたのだ。その変化は、当然演奏に影響を及ぼすので、同じ曲でも毎回ちがった表情を持つこととなる。そしてインプロビゼーション部では、さらにはっきりとちがいが出る。
さて昨年のキース・ジャレット(以下 K.J. )大阪公演のこと。インプロビゼーションの大半は無調音楽(長調や短調やジャズ的和音などの一般的なハーモニー感のない曲。現代音楽でよく用いられる手法)的な演奏だった。それが一時的な傾向なのか、何かが生まれるプロセスなのか、この点を見極めることは、今回のワタシのひとつのテーマだった。
また、客席の咳払いや物音に対する K.J.の信じがたいほどの敏感な反応は、客席の状態が演奏にはっきりと影響を及ぼしていることを示しているが、おそらくは大きくは変わらないであろう今回の客席の様子に対して K.J.がいかに対応するのか、そして、客席が「じゃま」をすると無調音楽へと移行していたように見えたワタシの感じ方が正しかったのかどうか、これらの点にも注目していた。
いつものように舞台にゆったりと進み出た K.J. は、椅子にすわって両手の指に息を吹きかけた。明らかに、客席の止まらない咳払いを気にしている。が、 次の瞬間、すべてを受け入れたかのように、あまりにも何気なく鍵盤にふれた。はたして、一曲目から無調音楽が展開された。その後何度も現われるこの無調音楽には、ポジティブとネガティブの両面があるように思える。
約20分間つづいた一曲目。そこでワタシが見たものは、これまでの K.J. の歴史だった。 K.J. のインプロビゼーションには、いくつかの「型」のようなものがある。それらはその日その時によって装いを変え、連携を変え、新たな命を吹き込まれてこの世に姿を現す。その「型」とは、ビートであり、テンポであり、間の取り方であり、アーティキュレーションであり、つまりはリズムと曲の展開の仕方のことなのだ。ただし、もちろんその「型」は借り物でない独自のものであり、それは K.J. の「個性」そのものの発露だと言っても誤りではないと思う。
K.J. の多くのインプロビゼーションを聴いてみると、その骨格がこれらの型であることが見えてくる。それらの「型」は、 K.J. が長年の演奏の中で見いだし、磨き抜き、自らの中に再び定着させたものであるという意味で、K.J. の歴史そのものであると言ってよいと思う。この日の一曲目には、それらの多くが表れていた。
その後も執拗なまでに繰り返される無調の演奏。その中で、それらの「型」はより明らかになっていった。いわゆるメロディーやハーモニーを排したがゆえに、リズムがはっきりと浮き彫りになってくるのはある意味で当然かもしれない。しかし、メロディーやハーモニー感なしで音楽を展開し構成することがたやすいことではないことは、およそ経験者ならば誰もが理解できる。それを可能にしているものは、これまた磨き抜かれたフィンガリングとペダリングによるダイナミクスの表現力(これらにもK.J. としての「型」がある)、人間離れした集中力、そして汲めども尽きぬ K.J. の音楽の源泉の深さだ。
また、客席の咳払いや物音に対する K.J.の信じがたいほどの敏感な反応は、客席の状態が演奏にはっきりと影響を及ぼしていることを示しているが、おそらくは大きくは変わらないであろう今回の客席の様子に対して K.J.がいかに対応するのか、そして、客席が「じゃま」をすると無調音楽へと移行していたように見えたワタシの感じ方が正しかったのかどうか、これらの点にも注目していた。
いつものように舞台にゆったりと進み出た K.J. は、椅子にすわって両手の指に息を吹きかけた。明らかに、客席の止まらない咳払いを気にしている。が、 次の瞬間、すべてを受け入れたかのように、あまりにも何気なく鍵盤にふれた。はたして、一曲目から無調音楽が展開された。その後何度も現われるこの無調音楽には、ポジティブとネガティブの両面があるように思える。
約20分間つづいた一曲目。そこでワタシが見たものは、これまでの K.J. の歴史だった。 K.J. のインプロビゼーションには、いくつかの「型」のようなものがある。それらはその日その時によって装いを変え、連携を変え、新たな命を吹き込まれてこの世に姿を現す。その「型」とは、ビートであり、テンポであり、間の取り方であり、アーティキュレーションであり、つまりはリズムと曲の展開の仕方のことなのだ。ただし、もちろんその「型」は借り物でない独自のものであり、それは K.J. の「個性」そのものの発露だと言っても誤りではないと思う。
K.J. の多くのインプロビゼーションを聴いてみると、その骨格がこれらの型であることが見えてくる。それらの「型」は、 K.J. が長年の演奏の中で見いだし、磨き抜き、自らの中に再び定着させたものであるという意味で、K.J. の歴史そのものであると言ってよいと思う。この日の一曲目には、それらの多くが表れていた。
その後も執拗なまでに繰り返される無調の演奏。その中で、それらの「型」はより明らかになっていった。いわゆるメロディーやハーモニーを排したがゆえに、リズムがはっきりと浮き彫りになってくるのはある意味で当然かもしれない。しかし、メロディーやハーモニー感なしで音楽を展開し構成することがたやすいことではないことは、およそ経験者ならば誰もが理解できる。それを可能にしているものは、これまた磨き抜かれたフィンガリングとペダリングによるダイナミクスの表現力(これらにもK.J. としての「型」がある)、人間離れした集中力、そして汲めども尽きぬ K.J. の音楽の源泉の深さだ。

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管理人について
HN:
巴だ リョウヘイ
性別:
非公開
職業:
揚琴・笛演奏屋 オカリナのセンセイ
趣味:
ほしい。
自己紹介:
演奏活動範囲/全国の都心から山間地まで。
演奏場所/ホールからお座敷まで。オカリナは野外歓迎。
演奏目的/オープニングセレモニーから追悼演奏まで。
演奏形態/独奏から異業種間共演まで。
所属事務所/Magnolia Music(自分的オフィス)
コンタクト方法/上記のホームページ(HP)の「FAQ & Form」のページからどうぞ。
特 技/晴れ男であること。
オカリナ倶楽部 “夢見るガチョウ” 主宰。
2018年、京都府下農村から大阪府下住宅街に移住。
今も雨乞い師見習い。
今も自然農見習い。
ノアのおとうちゃん。
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